書籍『やってのける』で有名なハイディ・ハルバーソン教授の新刊『No One Understands You and What to Do About It』を読み終わり。
本書のタイトルを意訳すると「誰もあんたのことなんか理解してない。それならどうすれば?」って感じでして、「心理学的に正しい人に良い印象をあたえる方法」がテーマになっております。あいかわらず、真っ当なデータを日常的なテクニックに落としこむ手つきがお上手で、これは邦訳が出そうな感じがします。
・人に良い印象をあたえるために知っておきたい心構え
1.「ヒトの脳は常にラクをしたがる」ことを意識する
まず、本書の大前提になっている考え方は、「ヒトは楽をしたい生き物だ!」というもの。
誰でも苦労せずに目的を達成したいものですが、これは他人の印象についても同じでして、脳は「重要じゃない」と思ったことにエネルギーを使うのを嫌がるため、偏見や経験でざっくりと他人の第一印象を決めちゃう。
そのため、初対面の人が怒っていた場合、理屈では「たまたま嫌なことがあったかな…」と考えても、脳の深いところでは勝手に「こいつは嫌なヤツだ」と判断してまして、その印象はなかなか消えないんですね。これを、心理学の用語で「認知的倹約家」などと申します。
2. フェイズ1とフェイズ2の違いを理解する
フェイズ1とフェイズ2は、ノーベル賞を受賞したカーネマン博士の「ファスト&スロー」に出てくる概念。ヒトの脳には2種類の思考パターンがありまして、具体的にはこんな感じ。
フェイズ1: 素早く自動的に反応する状態。自分の名前を聞かれてパッと応えたりとか。
フェイズ2: 注意深く慎重に判断する状態。ローンの返済計画を練ってるときとか。
当然、ヒトの印象に関わってくるのはフェイズ1のほうで、脳の自動モードで他人を判断すると、偏見にとらわれて認知気がねじ曲がっちゃう。