パートナーの死よりも影響大!第二子を阻む「生活満足度の低下」 (1/3ページ)
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出産
夫婦にとって、子どもを何人持つかはライフプランに大きくかかわるテーマです。「長男(長女)にきょうだいを産んであげたい」、「体力や経済面に不安があるから第二子は望まない」など、夫婦によって子どもの人数に対する考え方はさまざま。
こうした“子どもの人数”への関心は海外でも低くないようで、夫婦が“なぜ第二子を持たないと決めるのか”について、ドイツで興味深い研究が発表されて話題になっています。
今回は海外メディア『The Express Tribune』を参考に、第二子を持たないという選択と、その理由について考えていきたいと思います。
■第一子出産後に満足度は平均1.4P低下
その研究とは、ドイツのマックス・プランク人口統計学研究所(MPIDR)が発表した、「最初の子どもが生まれて1年の間に生活満足度が低下したカップルほど第二子を持つ確率が低い」というもの。
同研究所の主任研究員、ミルスキラ氏は「最初の子どもが生まれ、初めて経験する親としてのさまざまな出来事が、その後の夫婦の家族計画に大きな影響を与えていると考えられます」と指摘しています。
この研究は、SOEPと呼ばれるドイツの大規模な統計調査のデータをもとに行われました。毎年2万人の生活満足度を、0から10までの11段階で評価するものです。
この調査によると、最初の子どもが生まれたあと、夫婦の生活満足度は平均で1.4ポイント低下していました。
そして、満足度が変わらない、または増加した夫婦の66%が第二子をもうけているのに比べ、満足度が3ポイント以上低下した夫婦がその後の10年間の間に第二子を持つ確率は42%まで低下しているとのこと。第一子出産後のこの2つの数字の落差は、なんと離婚や失業、パートナーの死によるそれよりも大きいというのです。
赤ちゃんを育てるということは、楽しいだけではありません。子どもを育てることの大変さを実感した夫婦の戸惑いが、数字にも大きく表れているのかもしれません。