意外と歴史は300年程度!私達の身近に潜む「確率」の起源とは (2/2ページ)

Suzie(スージー)

■なんと確率には“4通りのアプローチの仕方”がある

冒頭の疑問に戻りますが、「明日、なにが起きるかわからないという不確実性を数理的に表現するために生まれた」のが確率なのだそうです。

そして確率を算出する方法論は、大別すると4通りあるといいます。「サイコロ投げ」を例として、簡単にご紹介しましょう。

サイコロを投げて「1の目が出る確率」が6分の1だということは、誰でも知っていること。

その「6分の1」という数値に、どんな意味づけをしているかの違いが、アプローチ法の違いだということですs。

1つ目が、1万回とか6万回など、大量に投げたときに実現する頻度に着目した「頻度論的確率」。

2つ目が、どの目が出るのも対等であり、有利も不利もないという「等可能性」に立脚した「数学的確率」。

3つ目が、「サイコロを1回投げて、1の目が出ることに6分の1程度の信念を持つ」という、主観的な数値を意味する、「主観的確率」。人間の感覚が数式化されるというのは、意外な話です。

そして最後が、賭けにおける公平さを大切にした最新の考え方である「ゲーム論的確率」。小島さんいわく、「もっとも変わった確率の捉え方」だといいます。

これほど暮らしに浸透している確率が、いまなお進化し続けているというのも興味深い話。

「無限」という概念を取り入れたかと思えば、「競馬と宝くじはどちらが得か?」という、異なる性質を持つギャンブルを比較検討する試みなど、本書でも確率にまつわるさまざまな話が展開されています。

確率はギャンブルの理論だと話す小島さんですが、「同じ町で宝くじの1等と2等が出たとしても単なる偶然。実際に起きたことに、特殊な意味を探し出して付与すれば、どんなことでも奇跡に仕立てることができる」といい切ります。

とはいえ、そこになんらかの意味を見つけ出したくなるのが人間かもしれません。

(文/山本裕美)

【参考】

小島寛之(2015)『確率を攻略する ギャンブルから未来を決める最新理論まで』講談社

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