12分で必ず死ぬループからの脱出を目指すゲーム『Twelve Minutes』 (3/6ページ)
アドベンチャーゲームのように様々なオブジェクトをクリックし、それを他のものと組み合わせて使えないか? 何ができるのか? を試すような仕組みです。操作は直観的でフラストレーションもありません。これは現実の世界に存在するもの、例えばスマホや時計、ナイフなどの日常にありふれた、勝手知ったるアイテムが登場するからでしょう。
最初のプレイを始めたとき、私はコンロの上にスープがあることに気づきました。テーブルの上にスープを用意して食べ始めると、ゲーム内の妻が怒り、寝室へ本を読みに行ってしまいました。彼女を待たずに一人で食べ始めたからです。その後口論になりました。そうこうするうち警察が現れ、罪に問われ、ゲームオーバー。
後に、妻と一緒に夕食を食べると妻がプレゼントをくれることを知ります。妻の怒りの理由がわかったので、次のプレイでは一緒に食事をし、妻はプレゼントをくれ、妊娠していることを語ってくれました。これは重要な進展に感じましたが、実際はそうではなかったのかもしれません。
果たして一緒にディナーを食べないという決断で、彼女がベッドルームに走り去るのがいい決断でしょうか?
「決断によって生まれるアドバンテージが使えます。つまり、妻がベッドルームにいる状況を利用できるんです。でも、それは問題ともなりえます。例えば、彼女に協力してと頼んでも手伝ってくれなくなる、といったように」とアントニオさんは言います。
アントニオさんは自身の作品に関して、そして何がゲーム内で起きているのかに関しては、あまり語ってはくれませんでしたが、プレイヤーが操作するアーロンは、それまでのループの記憶を持っているということは強調しています。それがゲームの重要なカギのようです。
アーロンはこのループを認識している唯一のキャラクターで、プレイヤーはアーロンにとらせる行動を通じて、彼が学んだこと、そしてそのリアクションからゲームが進行しているという感覚を得られます。
例えば、最初のループ以降でないと、妻に同じ日をすでに経験したと伝えることができません。