存在感増すシャープ、インドネシアの白物家電市場について学ぶ (2/4ページ)
飲食店と言っても、それはレストランとも表現できないほどの小さな店なのだが(現地では『ワルン・マカン』と呼ばれる)、インドネシアの経済はそうした零細業者が支えている。
何しろ、この国の市民の3分の2が自営業者なのだ。だから冷蔵庫は、より業務用に近い形の製品が好まれている。

また、日本であまり見ない白物家電製品がこの国のショップでは大々的に売られている。それはウォーターサーバーだ。
インドネシアの水道水は、地域差もあるとはいえ、とても飲めるものではない。ジャカルタ市内の上水道ですらも、場所によっては水道管の赤錆が浮き出た水が出てくる。だからミネラルウォーターは生活必需品だ。ミドルクラス以上のジャカルタ市民は、自前のウォーターサーバーを家に置いているのが普通である。

■ エアコンとスマホ
「インドネシアは熱帯地方の国なのだから、当然エアコンは売れるはずだ。」
日本の方々はそう考えていることだろう。
だが、イメージに反してインドネシアのエアコン普及率は非常に低い。その数字は10パーセントに及ばない。アッパークラス、アッパーミドルクラスの家庭ならともかく、ワーキングクラスの市民はエアコンなど持っていない。だからこそ頻繁に沐浴を行うし、彼らが余暇を利用してショッピングモールに足を運ぶのも、実は“涼むため”という目的がある。
日本人から見れば「そんな生活、不便じゃないのか」と思ってしまうが、インドネシア人にはインドネシア人なりの事情がある。
ここで考えてほしいのは、日本の高度経済成長期は1960年代に発生したという事実だ。この当時の人々の購買意欲は、自動車か白物家電に向けられていた。