ASEANに吹くジャズ旋風 「AYJO」が表現する未来 (2/4ページ)

FUTURUS

ジャカルタでの下宿先から会場まで徒歩30分の道のりが、とても軽やかに感じたほどだ。

だが結論から言うと、筆者が当初想像していた音楽はそこにはなかった。そしてメディア関係者専用席に腰掛けながら、とてつもない驚愕に襲われた。

筆者の聴いたことのないジャズが、そこで繰り広げられたからだ。そう、これは確かにジャズだ。熱せられた竜巻の中で踊るようなこのヒート感は、ビッグバンドジャズ特有のものである。だが今までに散々聞いた、古き良き姿のジャズとはまるで違う。

そこには“最先端”があったのだ。

多種多様なリズム表現、ミュージシャン一人ひとりの感情を最優先にする指揮、それでいて統率は寸分も乱さず、一度閉じた花弁がまた大きく開くかのような絶妙のアクセント。

筆者はその演奏を目前に、自問した。

「今行われているこの演奏を、どう解釈すればいいのか? 金鉱石を堀りに行ったはずなのに、出てきたのはまったく見たことのない貴金属だった。だがそれは、金よりもダイヤモンドよりもさらに美しい。さあ、これは一体何だ?」

しばらく考え、筆者はこのような結論に達した。

そうか、これが21世紀のジャズなのか!

■ ASEANの伸びやかな明日

選考オーディションをくぐり抜け、幾多の猛練習を重ねてきた28人の若手ミュージシャンたちは、それでもなお成長の最中だという。

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