【クルマを学ぶ】世界中で話題の「クリーンディーゼル」とは何か (2/3ページ)
ガソリンエンジンでは、排出ガスに含まれるCO2が地球温暖化ガスが問題であったが、ディーゼルでは窒素酸化物(NOx)とPM(Particulate matter)が問題となった。
NOxは光化学スモッグや酸性雨の原因となる大気汚染物質、PMはガンなど健康被害の直接的原因となる。
燃焼状態によりNOxとPMの発生は左右されるが、多くの場合NOxを抑制するとPMが、PMを抑制しようとするとNOxが増加するという、トレードオフの関係となってしまう。
この課題を解決するためのブレイクスルーが話題の『クリーンディーゼル』である。
■ 「クリーンディーゼル」の技術
PMの除去にはDPF(Diesel Particulate Filter)が有効、NOxには後処理装置、SCR(選択還元触媒)やLNT(NOx吸蔵還元触媒)が有効だ。
東京都がディーゼル規制を導入した際に、当時の石原都知事が黒い粉を振りまくパフォーマンスが印象的だが、これを取り除くのがDPFだ。
また、PM発生を抑える目的で開発されたのがコモンレール式インジェクター。高圧噴射で燃料を微粒子化、燃えやすくすることで、PMが発生しにくい。
排出されたNOxを尿素を使い分解する尿素SCRは、専用の装置が必要なためコストアップ、搭載スペースが必要な他、定期的な尿素(アドブルー)の補給が必要となる。
一方、NOx吸蔵還元触媒は搭載スペースの問題はないが、有効に動作させるための条件があることや、燃費効率の悪化、長期使用時の性能低下が懸念材料だ。
そもそも、発生するNOxを少なくしようというのが排気ガスの一部を吸気に戻す EGR(Exhaust Gas Recirculation)で、これにより酸素量が減り燃焼温度が下がることでNOx発生を抑制可能だ。
しかしながら、燃焼効率は同時に低下するというジレンマがある。
各社さまざまな技術を組み合わせ、クリーンディーゼルとして排出ガス規制に適合させている。