卵は洗っちゃダメって本当? 洗卵が菌を増やす理由 (1/2ページ)

学生の窓口

生食をはじめ、どんな調理法でも美味しく食べられる「卵」。栄養価も高く、料理にお菓子作りに大活躍な存在ですが、サルモネラ菌などの雑菌が気になり、「食べる前に洗った方がいい?」と迷った経験はありませんか?

答えはNo! たくさんの気孔で呼吸している卵の表面は「クチクラ」という薄い膜で覆われ、これが雑菌/微生物が侵入するのを防いでいるので、洗い流すと、逆に劣化を招いてしまいます。

また、卵はとがった方を下にして保管するのがオススメ。丸みを帯びている方よりも強度が高いうえ、卵の構造から傷みにくいのです。市販されている卵パックが、とがっている方を下に陳列されているのもこのためです。

■「洗卵」は雑菌汚染を招く

卵から感染する可能性のあるサルモネラ菌やO157。食中毒を恐れるあまり、洗ってしまうひとがいるようですが、かえって鮮度が落ちやすくなるのはご存知でしょうか?

そもそも卵は、出荷する前に機械でお湯洗いされているのでほぼ清潔。また、7,000個以上と言われる気孔で呼吸している表面は、「クチクラ」というタンパク質の膜で雑菌や微生物の侵入をガードされています。卵の表面がザラザラしているのは「クチクラ」がたくさんある=「防護壁」が高く新鮮な証拠!なので、洗うとクチクラまで流れてしまい、むしろ逆効果。輸送時にこすれて表面がなめらかになっている卵も少なくありませんが、なるべくザラザラなものを選ぶとよいでしょう。

卵のサルモネラ菌汚染率は3万分の1程度と少なく、万が一汚染された卵でも、「菌が増殖しはじめるまでの期間」は安心して生食できます。その「期間」は、気温や一般家庭における冷蔵庫の保存温度などを考慮しながら、「賞味期限」として設定しているので、生食の場合も「賞味期限内」であれば、極度に恐れる必要はありません。

どうしても気になる!ひとは、調理する直前に軽く拭き取るか、ぬるま湯で洗うのがおすすめで、買ってきてすぐに洗うと卵を「傷める」結果になってしまいます。

「卵は洗っちゃダメって本当? 洗卵が菌を増やす理由」のページです。デイリーニュースオンラインは、科学食事社会などの最新ニュースを毎日配信しています。
ページの先頭へ戻る