意志の弱さとは無関係。我々は常に脳と腸内細菌に巻き込まれており、腸内細菌が勝つとジャンクフードに抗えなくなる(米研究) (1/2ページ)
夜中にチョコレートやアイスクリーム、あるいはラーメンなどの誘惑に屈服してしまったとしても、それはあなたの意志が弱いからではないのかもしれない。どうやら腸内に潜む細菌が原因かもしれないそうだ。
これまで、肥満や糖尿病予防としては、主に生活習慣の改善をアドバイスするという方法がとられてきた。しかし、最近発表された研究によると、どんなに意思を強く持とうと、脳と腸の主導権争いにより、腸が勝ってしまった場合には、頭では食べてはいけないとわかっていても、腸が食べろと働きかけてくる為、それに抗うことはできないのだそうだ。
アウトオブコントロールな腸内細菌
これまで、肥満や糖尿病予防としては、主に生活習慣の改善をアドバイスするという方法がとられてきた。しかし、最近発表された研究は、こうした従来の方法論を全く変えてしまう可能性があると専門家は指摘する。
「ミクロの人形遣いのように、腸内細菌は摂食行動をコントロールし、気分や食べ物の好みなどを変えてしまいます」と説明するニューメキシコ大学のカルロ・マレイ博士の研究結果は、腸と脳の神経がハイジャックされていることを示唆する、まるで映画のストーリーのような話であった。

体内に侵入した寄生生物や腸内細菌が宿主の行動を変化させるという事実は科学的に広く認められている。これは宿主行動変容(host behaviour modification)と呼ばれ、こうした現象を起こす寄生虫としてトキソプラズマが特に有名だ。
トキソプラズマがげっ歯類の脳に侵入すると、宿主はより衝動的かつ無防備になり、猫に捕食されやすくなる。これはトキソプラズマが繁殖するには猫に寄生する必要があるために、こうした行動を促していると考えられている。
人間の場合、ペットとの接触などから感染することもあるが、強力な免疫系のおかげでそうした症状を発症することは滅多にない。