アジア・ビール紀行「最高の喉ごし」を探して (2/3ページ)
これはあくまでも筆者個人の感想だが、数種類ある『チンギスビール』の中でも『チンギス・ブラック』と呼ばれる黒ビールが程よい苦味もあり、一番日本人の喉に合うのではと感じた。
特に真夏の夜7時頃、高緯度のせいでまだ日が沈み切っていないうちから『チンギス・ブラック』を飲む。この国は乾燥していて、すぐに喉が渇くから1パイントのビールなどあっという間になくなってしまう。
そしてモンゴルという国は、時間問わずどこに行っても必ず酔っ払いがいる。そんな環境だから日本とは違い、昼間からビールの1杯2杯あおっても白い目で見られたりはしない。
早い時間から飲む『チンギスビール』も、また格別だ。
■ 独自銘柄あれこれ
東南アジアにラオスという国がある。内陸国で、国土の大部分が山地だ。ごく一般の日本人にはまったく馴染みのない国だが、バックパッカーの間ではタイに次いで人気のある旅行先だ。
そしてラオスには『ビア・ラオ』という銘柄がある。こちらもラガービールで、非常にライトな口当たりが特徴だ。ビール独特の“重さ”が苦手という人でも、もしかしたら飲めてしまうのではないか。
だが、だからといって軽薄な味わいというわけでもなく、日本のビールにすっかり慣れた人でも、美味しく飲めるのではというのが筆者の感想だ。
この『ビア・ラオ』、ラオスに行けばどんな田舎に行っても必ず置いてある商品だ。広告もあちこちにある。旅行者にとっても「ラオスといえば『ビア・ラオ』」という意識が完全に定着している。
お世辞にも産業に恵まれているとはいえない国において、こうした外国人にも人気の商品があるということは非常に重要だ。現に『ビア・ラオ』は観光客をもたらし、外貨をもたらし、雇用をもたらしている。
そうしたことは、イスラム教徒の多いインドネシアでも同じだ。実はこの国には世界的に有名なビールの銘柄がいくつかある。それらはいずれも同国最大の観光地バリ島から発信されているものだ。