アジア・ビール紀行「最高の喉ごし」を探して (1/3ページ)
アジアのビールが美味い。これはバックパッカーの総意と言っても過言ではないと思う。
もちろん、アジアでなくても世界各国に独自の銘柄のビールがある。だがどういうわけか、アジア諸国のビールの味が格別に美味いと感じる。
恐らく、アジアの銘柄の大半が、日本人の口に合ったラガーだからではないかという気がする。それに加え東南アジアは常夏で、高緯度に位置するモンゴルも夏はだいぶ暑くなるから、そのような環境で飲むビールは一段と美味だ。
しかも、それらのビールは、日本ではなかなか手に入らない。
いや、専門的な販売店に行けばあるのだが、スーパーマーケットやコンビニなどではやはり買えない。値段も日本の製品より若干高くなってしまうくらいだから、わざわざアジアのビールを日本国内で好んで飲む人は少ないだろう。
だがそれは、我が国の酒税と関税の問題だ。
ビールの味はどこにいようが変わらないし、忘れられない。
■ 遊牧民の国のビール
モンゴルの酒事情は非常に面白い。
もともとモンゴル人は強い酒を飲む習慣がなく、国民全員が遊牧民だった時代は、牛乳を発酵させた低度数の酒を飲んでいた。
だがそれはソビエト連邦の傘下に入った頃から変化する。ロシア人がウォッカを持ち込んだのである。高度数の酒が突如現れることで、モンゴルの酒文化は飛躍的な進化を遂げる。
今ではモンゴル人も多種多様な酒を飲む。
首都ウランバートルには数多くのビアホールやカクテルバーがあり、週末は若者で賑わう。特に夏は日本と同様“ビールの季節”と見なされ、大量のビールが消費される。
ビヤホールに行けばギネスやハイネケンなどの外国銘柄も置いてあるが、やはり地元銘柄の『チンギスビール』の人気は不動のようだ。
ウランバートル市民は、缶や瓶のビールよりもサーバーから出る生ビールを好む。