最初のレートは1ドル=1円だった!池上彰が語るお金の歴史裏話 (1/3ページ)

Suzie(スージー)

最初のレートは1ドル=1円だった!池上彰が語るお金の歴史裏話

「お金ってなに?」「どうして1枚の紙切れが1万円の品物と交換できるの?」

もし子どもにそんな質問をされたら、みなさんは答えられますか?

そんな純粋かつ奥の深い質問にずばり答えているのが、『池上彰の世界の見方 15歳に語る現代世界の最前線』(池上彰著、小学館)。

著者の池上さんは元NHK記者。現在はフリージャーナリストですが、その活躍ぶりは誰もが知るとおり。

本書は、そんな池上さんが都内の中学3年生のクラスを訪ね、「宗教」「資源」など6つのテーマで講義をした内容をそのまま本にしたもの。

ここでは、「お金」をテーマにした章から、お金にまつわる歴史に焦点を当ててみましょう。

■稲(ネ)が値(ネ)になった

「お金」の概念が誕生する前、経済の基本は1対1の物々交換でした。やがて、1か所に集まって物々交換するようになり、市(いち)が生まれました。

そして、品物を「みんなが共通にほしがるもの」に交換しておいて、後で必要なものと交換する仕組みが生まれたのです。

では「みんなが共通にほしがるもの」とは? それは、お米つまり稲や、着物の材料になる布でした。

当時、稲は「ネ」と発音されていて、この魚はどれだけの「ネ」になるか、イノシシ肉はどれだけの「ネ」と交換できるか、そこから「値」という言葉が生まれたのだそう。また、「貨幣」の「幣」はもともと「布」という意味だとか。

普段何気なく使っている言葉に、こんな歴史があったとは驚きですよね。

■現在のお札はただの紙切れ

とはいえ、稲や布はかさばります。持ち運びが簡単で腐らない金や銀、銅でお金がつくられるようになり、両替商が登場し、いつでも金と引き換えられる預かり証がもとになり、お札が生まれたのだそうです。

日本も1942年までは、お札は金と交換することが約束された「金本位制」でした。しかし現在のお札は、金と交換することはできない不換紙幣。実態はただの紙切れなのです。

それなのに、お金として使えるのはなぜでしょう。池上さんはこう考えます。

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