【美濃加茂市ポスター騒動】炎上の背景に”ツイフェミvsアニメファン”の対立 (3/3ページ)

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企業は事なかれ主義…今後もジェンダー炎上は増加か

 さらに今秋には、牛を擬人化したAGF「ブレンディ」のCMが炎上。鼻に輪っかをはめた高校生たちが卒業式を迎えるという設定で、主人公の女子生徒は男性教員から「濃い牛乳を出し続けるんだよ」とメッセージを送られる。ブラックな風刺CMといったところだが、女子生徒を乳牛に見立てたり胸の揺れが強調されたりといった部分が「性差別を助長する」「女子高生を露骨に性の対象にしている」と批判を浴びた。

 また、今春にはJR東日本グループの商業施設「ルミネ」のCMが炎上。男性の上司が「顔が疲れてる。寝てないの?」「寝て、それ?」などと部下のOLに嫌みを連発し、そこに女子力の高いモテ系OLが登場。上司は「やっぱ可愛いよな~、あの子」と呟き、その後一人になった部下のOLが鏡の前でため息を漏らすと「変わりたい、変わらなきゃ」というナレーションが流れる。これにも「セクハラ上司に気に入られるためにルミネで服を買えってこと?」などと猛反発が起きた。

「誰も不愉快にならない表現は存在しませんから、CMに苦情はつきもの。しかし、昨今はジェンダー関連の炎上騒動が特に目立っており『フェミニストの尾を踏まない』ためのチェック体制が業界内で急務になっています。しかし、ネット上で騒ぎ立てるノイジーマイノリティの声に屈してばかりだと、表現行為が窮屈になってしまう。時には毅然とした対応も必要ですが、企業は事なかれ主義に染まっているので騒いだ者勝ちになっている」(広告代理店関係者)

 CMばかりではなく、紀伊國屋書店渋谷店の『本当は女子にこんな文庫を読んで欲しいのだ。』と題したフェアも「女をバカにしている」と炎上。存在自体を知らない人が多かった「人工知能学会」の学会誌も、表紙に女性型メイドロボットを描いたことで「女性蔑視だ」とネットで大炎上した。

 もはや「ジェンダー炎上の年」だったといっても過言ではない2015年。攻撃的すぎるとも感じられるフェミニストたちの言動には賛否両論あるが、この流れは年をまたいでも続きそうな気配だ。

夢野京太郎(ゆめのきょうたろう)
芸能から社会問題、ITニュースやヤバいスジの話題まで幅広くカバーするフリーのジャーナリスト。雑誌への匿名寄稿やゴーストライターとしての活動も多く、あまり表舞台には出たがらない性分。
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