【性犯罪の厳罰化】強姦罪が殺人並の重罪へ? 注目すべき要点とは (3/5ページ)

東京ブレイキングニュース

・「性行為に準ずる」という言葉の落とし穴

「性器または肛門を~」と具体的に示してくれるなら多少は安心できるが、「性行為に準ずる行為」といった文章になった場合は、おそらく現場(警察)に落ちた際に想定する枠を飛び越える。そうなると口を使うなどした性器への刺激も含まれる可能性があるため、わいせつ等の性を縛るその他の法律や条例における "性行為" の括りと見事にバッティングしてしまうのだ。そうした混乱を避けるのであれば、性に関する様々な法律を、平行して変えて行く必要が生じるかもしれない。

 さらに言うと、この辺りの法律は風営法や売春防止法といった、ただでさえ面倒臭い法律に影響を及ぼす可能性もあり、仮にそうなった場合は風俗業界やAV業界も丸っきり無関係では済まなくなる。強姦に含む内容の幅を広げるという事は、これまでは "未遂" になっていたものが正犯扱いになるという事で、特定の職業を見逃す為の方便になっていた部分にも抵触するのだし、そう単純な話では終わらない気がしてならない。果たして対策は充分に講じられるだろうか。

・何はともあれ恐ろしいのは改正による犯罪の増加と冤罪

強姦に含まれる行為の幅が広がり、非親告罪化されるという事は、被害者が声を上げやすくなり、また卑劣なやり逃れを防ぐ効果も期待できる。ところが、世の中には一定数の悪人がいるのだから、同時に「犯罪にも使いやすくなる」という一面も併せ持っている。

 先ほど紹介した嫌いな人間に女をアテがって強姦でという手法は、割と古くから使われて来たやり方なのだが、非親告罪となれば虚偽告訴などのインチキがよりバレ難くなるのではなかろうか。 もしやっていない強姦をやったと言われた場合に、どうすれば潔白が証明できるのか、今までの方法と対応を変えねばならない部分があるのか、そうした情報もぜひ欲しいところである。(全ては改正案が明文化されてからの話だが)

 また、法改正されたという情報が駆け回れば、それをどう悪用しようか考える輩が増える事は確実である。 その中には暴力団が背景にいる風俗店経営者などもいるだろう。

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