右脳派とか左脳派とかないから。脳に関する8つの誤解 (2/5ページ)
「右脳が独創的で、左脳が論理的」と一般的に言われてきたが、実はこれを裏付ける科学的証明は存在しないのだ。この噂は1970年代、CalTechの神経学者ロジャー・W・スペリーから発せられた言葉だと言われている。スペリーは右脳と左脳の違いを発見し、大衆メディアで大々的に発表した。この時スペリーは「しかし短絡的に考えすぎるのは危険である」と忠告はしていたのだが、一度放たれた言葉を人々はただ鵜呑みにし「右脳と左脳は全く違う物である」という極端な考えへと走ってしまったのだ。
本当の意味で「右脳だけ」もしくは「左脳だけ」で考えられる人間は、大脳半球切除術を施された者だけである。大脳半球切除術と言うのは近年稀な手術ではなくなってきている。施術を施された者の多くはその後何の問題も無く人生を歩んでいるという。
3.「私たちは脳の10%しか使っていない」は誤り
これはカラパイアで何度も取り上げているので誤りであることを知っている人が多いだろう。もしこの説が事実だとすれば、今あなたの脳のどの10%を使っているというのだろう?
確かに私たちは毎日毎秒、脳の全領域を使っている訳ではないが、一日を通して、息を吸ったり、寝たり、食べ物を消化したりするのに脳の全てが必要なのだ。
近年進化を続ける脳機能イメージングは私たちに「全体的な脳の役割」を見せてくれた。その結果、私たちは脳の10%だけ使っている訳ではなく、一日を通して満遍なく全ての脳機能を使っている事が分かったのだ。つまり残りの90%が何らかの超常現象を引き起こす為の領域だ、という非科学的な主張は通じないのである。
4.「老いは精神的な鋭さを失わせる」は一部誤り
この問題に関しては白黒した結論が出ていないのが現状である。確かに老いると短期記憶を保持が難しくなり、注意力も下がり、新しい言葉や言語を覚える機能も低下する。しかし、実は知能は老いと共に上がることもわかっている。こういった知能は一般的に言う「計算」や「論理性」と言う分野ではなく、社交性・感受性等を司る脳の領域における知能である。