4500年前は麦や米などの穀物がお金?歴史に学ぶ「お金の話」 (3/3ページ)
そして、「一番人気の人がセンターに立つ」という意味で、前者はAKBの選挙と同じだと著者はいいます。
これは、多くの人がレオナルド・ダ・ヴィンチの『モナ=リザ』を見るためにパリを訪れることと基本的には同じ意味。
ちなみに『モナ=リザ』は世界一高価な絵画だとされていますが、これは権威者がいちばん高いと決めたからではなく、『モナ=リザ』がルーヴル美術館にあるだけで、パリおよびフランスにどれだけの経済効果を発生させているかという経済規模で算定されるから。
そしてもうひとつの方法は、権威者が「これは価値がある」ということによって価値が生まれるケースです。
そして、そのいちばんの代表が貨幣。「この紙切れには1万円分の価値がある」と決めようと、権威者が決めるということ。
ただし、ここには盲点があります。権威者が決めたことが疑われはじめると、価値は一気に落ちるわけです。
つまり、ある権威者が決めたとしても、結局は「みんながほしいと思うか」どうかにかかっているということ。
いわばアートも経済も、すべてはアイドルの人気投票と同じ仕組みだということです。
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本書がわかりやすいのは、このように、歴史とそのエレメントをユニークな視点で捉えているから。歴史が勝手だと思い込んでいる人は、読んでみれば考え方が変わるかもしれません。
(文/書評家・印南敦史)
【参考】
※角田陽一郎(2015)『「24のキーワード」でまるわかり! 最速で身につく世界史』アスコム