スポーツ界とドローン「活用」と「事故」の狭間に見えるもの (1/2ページ)
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「ドローンは現代人の暮らしを豊かにしているのか?」
確かに、ドローンという文明の利器は素晴らしい可能性を秘めている。日本でも、いよいよ始まるという『ドローン宅配』や不審者を即座に特定する『ドローン警備』、そして手軽な空撮。
だが“夢の道具”であるはずのドローンの登場が、世界のスポーツ関係者を苦悩させているのも、また事実だ。
スポーツの世界で、ドローンをどう活かすのか。時代の波が、思わぬ形で到来している。
■ 衝撃のドローン墜落事故
先日、イタリアで開催されたアルペンスキーワールドカップにおいて、驚愕すべき事故が発生した。
スキー男子回転の競技中、撮影用ドローンがフィールドの只中に墜落したのだ。この時競技を行っていたのは、ソチオリンピック銀メダリストのマルセル・ヒルシャー(オーストリア)。
衝撃の映像が、ここにある。
ドローンはヒルシャーのすぐ背後に落下し、粉々に砕け散った。もしヒルシャーのタイムが若干遅かったら、墜落の巻き添えを食らっていたに違いない。
このドローンを飛ばしていたのは、テレビ局から業務委託を受けた業者である。要するに“ドローンのプロ”だ。にもかかわらず、こうした不祥事を起こしてしまった。
国際スキー連盟はこの事故を受け、「ドローンの安全性が確立されるまで」会場での飛行を禁止する措置を取った。
■ 否定できない落下の危険性
スポーツは、観る者の興奮を喚び起こす。選手が躍動するダイナミックな映像は、テレビ局が常に欲しているシーンだ。
野球やサッカー、ラグビーなどの球技、そしてスキーやモーターレースのような、コンマ数秒を競う種目は、上空からの映像を眺めることで、より一層の面白みが得られる。サーフィンやスノーボードなど、競技としてだけでなく一種の“芸術”としてそのパフォーマンスを楽しむことができるスポーツも同様だ。
プレイヤーがどのように動いているかを、一目で確認することができるからだ。