北朝鮮住民、特別重大報道で「正恩氏が死んだ」と勘違い (1/2ページ)
電撃的に行われた北朝鮮の核実験をめぐり、朝鮮中央テレビは歓喜する平壌市民の様子を報じている。しかし、一般住民の「生の声」は無関心かつ冷淡だとデイリーNKの内部情報筋が伝えてきた。
北朝鮮は核実験直後に、午後0時(平壌時間)からの「特別重大報道」の予告を行った。その時の様子について平安南道(ピョンアンナムド)の情報筋は、次のよう語った。
「工場で仕事をしていたところ『特別重大報道があるから早く宣伝室に集まれ』という指示が出たので、何事かと思い緊張した。『(金正恩氏が)死んだんじゃないか』と勘ぐる人もいた」
2011年12月17日の午後0時に「特別報道」が行われ、金正日総書記の死去が伝えられた経験から、今回も最高指導者の死去と勘違いしたようだ。
しかし、テレビから「水素爆弾完全成功」というニュースが流れるや、あっという間に緊張感は消えて、リラックスした空気が流れたという。つまり「大したニュースではない」と受け止められているようだ。
住民のなかには、「いつも聞いている(リ・チュニ・アナウンサーの)声だが、妙に人を緊張させる」などと軽口を叩きながら、バカバカしいと言った表情を見せる人もいたという。
平安北道(ピョンアンブクト)の別の情報筋によると、特別重大報道をやると聞いて好奇心でテレビの前に集まった人々は、ニュースを見ても特に驚く様子はなく、興味のなさが見て取れたという。
放送終了後、紙が配られ「核実験の感想文を書け」と言われたという。この指示は工場のみならず、小学校、中学校、大学や女性同盟にも下された。
市場でも「特別重大報道があるから帰宅せよ」との指示が下され、商人たちは大慌てで帰宅。しかし、核実験のニュースを見て「大したことないのに、こんなことでなんで騒ぐんだ」と愚痴っている。
また、「核も水爆もどうでもいい。カネをいっぱい稼いで余生をのんびり過ごしたい」と関心を全く示さない人がいる一方で、「そんな無駄遣いするカネがあったら配給でも配れよ」と、当局を表立って批判する住民もいた。