1万円のカレーを生み出した「宮城県石巻市の高校生たち」の努力 (1/3ページ)
すっかり社会に浸透した感があるので説明の必要はないかもしれませんが、「NPO(Non-Profit Organizationの略称 非営利組織)」とは、さまざまな手段によって、社会を少しでもよくしようと取り組んでいる人たちによる組織のこと。
それぞれの現場では、深い知識を持った専門家からボランティアまでが集まり、同じ思いを共有し、同じ目的のために協力しながら活動を続けています。
きょうご紹介する『10000円のカレーライス NPOで見つけた心にのこる物語』(日本財団CANPANプロジェクト著、日本実業出版社)は、そんなNPOの活動に焦点を当てた書籍。
それぞれのNPOの活動のなかから生まれ、活動に携わる人たちのなかで語り継がれてきた21の心温まるストーリーが集められています。
自然災害、小児医療、介護など、それぞれのNPOが向き合う社会問題の質もさまざま。つまり「NPOってなにをやってるんだろう?」と、聞くに聞けない疑問を抱いている方が、その活動を知るにも最適だといえるでしょう。
もちろん読み物としても、純粋に受け止めることができるはずです。
■石巻の高校生たちが主役
ところで本書のタイトルは、宮城県石巻市に実在する、いしのまきカフェ「 」(かぎかっこ)の活動のなかから生まれたストーリーに由来するもの。
東日本大震災で甚大な被害を受けた石巻に誕生した、地元の高校生が運営するカフェです。
運営の目的は、将来の地域の担い手である高校生が、地域活性に対して主体的にたずさわり、そこから「自分の将来と地域」について学ぶこと。
そこでNPO法人などがプロジェクトを企画し、2012年にスタートしたのだといいます。
だから、大人のスタッフはあくまでサポート役。メニューも内装も店名についても、すべて高校生が主体となって生み出され、動いているもの。
ちなみに店名の「 」には、「なんでも入る可能性や個性、原点のなにができるのだろうというワクワク感を大切にしたい」という高校生たちの思いが込められているのだそうです。