Amazon規制に各業界が苦悩…国連の規制推進で性表現が変わる? (3/3ページ)

デイリーニュースオンライン

■誰も止められない「小売りの自主規制」

 ネット通販最大手のAmazonがグラビアアイドルのイメージDVDに大規模規制をかけたとの報道も話題になった。3月20日付の『東京スポーツ』が報じており、露出度などでAmazonの基準をクリアしていない作品は販売しない方針になったという。

 これは当事者にすれば死活問題。Amazonに「不合格」とされれば問答無用で販売できなくなり、大幅な売上減を覚悟しなくてはならない。すでにイメージDVD販売からの撤退を宣言する出版社やメーカーも出てきているという。

「法律や条例に対しては抗議も可能ですが、小売りの自主規制は基本的に誰も口が出せない。異論を唱えれば、逆に小売りのポリシーの自由を侵害してしまうことになる。しかし、Amazonやファミリーマートのような大手の規制はそれだけで致命傷。法律より国連より、小売りの自主規制の方が恐ろしい問題なんです。DVDだけでなくアダルトコミックなどの分野でもAmazonの規制は強化され、同社の基準に合わせて作家に描かせるようにしている」(出版関係者)

 特にAmazonのような国際的な企業は「人権を守る」というお題目に迎合しやすい。世界に誇る日本のコンテンツを守るためにも政治家の活動に期待したいが、それにも大きな問題があるという。

「山田太郎参院議員のように表現規制問題に真剣に取り組んでいる人物もいますが、票に結びつきにくいために大多数の政治家にとってはあまり関心のない問題。どうしてもイメージアップにつながりそうな規制派の『人権を守るため』という主張に安易になびいてしまう。反対すれば『お前もロリコンか』『ポルノ好きか』と思われかねないという心配もある」(政治関係者)

 女性や子供の人権を守ることに誰も異論はないが、その勢いに任せて不当に表現の自由を侵害するようなことがあってはならない。しかし小売りの自主規制を止めるすべはなく、各業界は頭を悩ませることになりそうだ。

文・佐藤勇馬(さとうゆうま)

※個人ニュースサイト運営中の2004年ごろに商業誌にライターとしてスカウトされて以来、ネットや携帯電話の問題を中心に芸能、事件、サブカル、マンガ、プロレス、カルト宗教など幅広い分野で記事を執筆中。著書に「ケータイ廃人」(データハウス)「新潟あるある」(TOブックス)など多数

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