残業代が出ない?! 社会人なら理解しておきたい「裁量労働制」の仕組み (2/3ページ)
■裁量労働制導入のための条件
「専門業務型裁量労働制」を導入するためには、労働組合か、労働組合がない場合は労働者の過半数を代表する者と、書面による労使協定を結ぶ必要があります。また、労使協定を労働基準監督署に届け、対象労働者に周知する必要があります。なお、労使協定で定められる内容は以下のとおりです。
(a) 対象業務
(b) みなし労働時間(1日何時間働いたこととして労働時間にカウントするか)
(c) 対象業務の遂行手段、時間配分などについて、使用者は具体的な指示をしない旨
(d) 対象となる労働者の健康・福祉を守るための措置
(e) 対象となる労働者からの苦情を処理するための措置
(f) 有効期間、など
「企画業務型裁量労働制」を導入するためには、さらに「労使委員会」を設置しなくてはなりません。「労使委員会」は、使用者側を代表する委員と労働者側を代表とする委員からなり、労働者代表委員は半数を占めている必要があります。労働者代表委員は、労働組合か労働組合がない場合は労働者の過半数を代表する者によって指名されていることが条件です。「労使委員会」は5分の4以上の多数決によって議決し、決議内容を労働基準監督署に届け出、対象労働者に周知する必要があります。決議される内容は以下のとおりです。
(a) 対象業務と対象労働者の範囲
(b) みなし労働時間(1日何時間働いたこととして労働時間にカウントするか)
(c) 使用者は裁量労働制適用について対象労働者から同意を得ること。同意をしなかった労働者に対して、解雇、その他の不利益な扱いをしないこと
(d) 対象となる労働者の健康・福祉を守るための措置
(e) 対象となる労働者からの苦情を処理するための措置
(f) 有効期間、など
「企画業務型裁量労働制」は「専門業務型」と違い職務に限定がなく、企業がホワイトカラーの従業員に強制するおそれがあるため、対象労働者の同意を必要としています。