紀元前4世紀の哲学者ソクラテスが教える「お金との最適な距離」 (2/3ページ)
ところで、自分の意のままにならない事柄に運命を委ねる人は、内面的になにかの不安を抱え込みやすくなるのではないか? ソクラテスはそう疑問を投げかけます。
サトルはそれに対して「備えあれば憂いなし」と反論しますが、ソクラテスはそこを指摘します。
本当に「憂いなし」なのか? ほかならぬ「備え」のために、ずっと大きな憂いを抱えているように見えると。
■なにを愛し求めるかで人の価値が決まる
次にソクラテスはサトルに対し、一般的にいって、「なにかを追い求めようとする場合、そのなにかの点で不安になったとすれば、それについて考えることはいっそう多くなる」と指摘します。
だとすれば、財産の点で不安を感じやすい投資家は、お金のことを気にしやすく、お金に執着した人間になりやすいということになるとも。
つまり、お金に執着した人間になることは恐ろしいということをサトルに伝えたかったわけです。
そして、このような趣旨のメッセージを伝えます。
・人間の値打ちは、「なにを愛し求めるか」によって決まる。
・立派なものを愛し求め、徳のために最善を尽くす人は、もうそれだけで立派で幸せな人である。
・逆にお金の魔力にとらわれた人は、心が狭く、お金以外の価値を信じられない人間になる。
・その結果、幸福な人ならだれもが持っている大らかさや朗らかさをうしなっていく。
だからこそ私たちは、自分の心にお金への執着が生まれないように気をつけなければならないというのです。
金儲け以外のことにはいっさい心を向けず、ただ「できるだけたくさんお金がほしい」と願いながら一生を送るなどということは、恥ずべきことだと。
なぜならそれは、たった一度しか生きられない人生の価値を、自分自身の手によって、小さく、みすぼらしく、つまらないものにしてしまうことだから。
■ソクラテスの考える正しいお金の使い方
そしてお金は、「いい使い方」をすることが大切。