「金正恩バンザイ」のスローガンが消え去る日…中朝国境最新レポート (1/2ページ)

デイリーNKジャパン

「金正恩バンザイ」のスローガンが消え去る日…中朝国境最新レポート

北朝鮮で、36年ぶりの朝鮮労働党第7回大会が9日、閉幕した。その直後から、大会を盛り上げるために町中の至る所に掲げられていたポスターやスローガンが、あっという間に消え去ったという。一体、どういうことか。

現地取材班は「ポスター、スローガンの撤去」をとらえた!

中朝国境を取材するデイリーNK取材班は、党大会閉会の翌日10日、両江道(リャンガンド)恵山(ヘサン)市の様子を、鴨緑江の対岸の中国吉林省長白県から観察した。その結果、市内に掲げられていた朝鮮労働党旗、党大会を祝うポスター、スローガンが書かれた看板などが、すべて撤去されていることが確認された。(下の写真)

10日に中国長白県から撮影した北朝鮮の恵山市。前日まで掲げられていた労働党の旗がすべて撤去されている(画像:デイリーNK)
10日に中国長白県から撮影した北朝鮮の恵山市。 前日まで掲げられていた労働党の旗がすべて撤去されている(画像:デイリーNK)

両江道(リャンガンド)のデイリーNK内部情報筋も、プロパガンダポスターの撤去を確認しながら、街の様子を伝える。

「党大会のせいで、何も言えず、息の詰まるような状態だったが、街はようやく活気と余裕を取り戻した。市場の営業が再開され、人々は商売を再開。女性たちは、鴨緑江の川べりで洗濯をし、子どもたちはのびのびと遊んでいるよ」

北朝鮮当局は、党大会を前に国全体が、盛り上がっているかのように宣伝していたが、実際はそうじゃなかったようだ。

放火テロも発生

開催期間中と前後には「事件事故を一件たりとも許してはならない」と、特別警戒態勢が敷かれ、住民生活には多大な支障が生じていた。連日の勤労動員、強制募金に加え、市場も営業を制限されていた。商売に欠かせない携帯電話も今月初めから使えなくなっていた。

市場の商品の多くは中国からの密輸品だ。携帯電話で中国側業者と連絡が取れなくなることは、市場にとって死活問題である。

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