民進党の護憲活動で日本弱体化?中国人が考える”憲法改正”の是非 (1/2ページ)

デイリーニュースオンライン

中国人が疑問視する護憲派の活動 (C)孫向文/大洋図書
中国人が疑問視する護憲派の活動 (C)孫向文/大洋図書

 こんにちは、中国人漫画家の孫向文です。2016年5月3日の憲法記念日、東京の有明防災公園内で「THE FUTURE IS OURS」と名付けられた憲法集会が開催されました。集会には民進党や日本共産党の議員たち、「the HIATUS」の細美武士氏ら安保改正反対を唱えるミュージャンたちが参加し、各々が護憲を訴えたそうです。

■民進党は本当に日本国民のために政治活動をしているのか

 この憲法集会の壇上で、民進党の岡田克也党首は安保改正法案を制定した安倍晋三首相に対し「憲法9条の本丸に切り込む」行為と批判したそうです。おそらく「安倍首相は憲法9条の定義を変えようとしている」という意味合いだと思いますが、僕から言わせると全く理解しがたい発言です。

 憲法9条に目を通してみると、武力行使の否定、交戦権の否定が記されています。つまり国家の武力による威嚇行為や侵略行為は否定しているものの、防衛行為は否定されていません。今回の安保改正によって容認された権利とは、同盟国が攻撃された時の後方支援、国際紛争地で武装集団が攻撃した際の駆けつけ警護であり、決して防衛行為の範疇を越えたものではありません。

 さらに現在の日本は中国や北朝鮮の武力による挑発行為にさらされており、集団的自衛権の必要性は日々高まっています。そのような状況であるにも関わらず護憲を誇示する岡田党首の姿を見ると、僕は彼が本当に日本国民のために政治活動を行っているのか疑問を感じます。

 僕は民進党側の言葉は信用できません。理由をあげると、現在、16年7月に開催される参議院総選挙に向け日本共産党との共闘態勢を訴える民進党ですが、5月3日に細野豪志議員がアメリカで講演を行った際、「米国の方々は民進党が共産党と協力をするというと違和感を持つかもしれないが、共産党と政権をともにすることはあり得ない」と、民進党が日本共産党とは距離を置いていると主張したのです。共産主義に対する抵抗感が強いアメリカの世論に合わせた意見を唱えたのかもしれませんが、このように主義主張を二転三転させる民進党の議員たちに僕は強い不信感を覚えるのです。

 民進党などの野党、あるいはSEALDsなどの市民団体が繰り広げる護憲活動を見ていると、僕は昔のエピソードを思い出します。僕が子供のころ、遊園地に家族と出かけると、虎の子供を抱いて写真が撮れるというコーナーがありました。僕も虎と記念撮影を行ったのですが、子供とはいえ相手は猛獣です。そのようなサービスが実行できる理由は「動物虐待」でした。

 虎の子供は、足を鎖で繋がれ自分で身動きすることがほとんど出来ません。さらに生まれた時から牙と爪を抜かれており、人が触れても抵抗出来ないのです。この虎と同じような状況に置かれているのが現在の日本です。現行の9条下では有事が発生した際、迅速に防衛体制に移行することが不可能です。さらに日本側が武力を使用した場合、その理由が何であろうと反対意見が各方面から巻き起こると思います。

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