読んだ回数100回以上! 気鋭のベンチャー企業経営者が語る、ジャンプ名作マンガの魅力 (2/4ページ)

新刊JP



仙豆とは、1粒食べればそれで10日間は何も食べずに飢えをしのげ、どんなに身体が傷ついていても、一瞬で完璧に回復するという魔法の食べ物。

当時の私は、「なんでわざわざ農学部に理転してきたの?」と聞かれると、「バングラデシュで仙豆を栽培するためです」と答え、誰彼かまわず、「仙豆みたいな食べ物はないですか?」と聞いて回っていたんです。

――出雲さんのそんな行動が、ミドリムシとの出会いを引き寄せるんですよね。

出雲:はい。大学時代、ビジネスプランコンテストを開催するサークルで出会った1学年下の後輩で、後にユーグレナ社の研究開発部門のリーダーになってくれた鈴木健吾が、あるとき「やっぱり仙豆みたいな食べ物なんて見つからないのかもしれない……」と諦めかけた私に対して、こんなことを言ったんです。

「ミドリムシなら仙豆に近いんじゃないですか。植物と動物の間の生き物ですから」と。

このことが、すべての始まりでした。ですので、『ドラゴンボール』には感謝していますし、何度読んでもワクワクします。

――仙豆のケース以外でいうと、どんなシーンを、どんなふうに読んでいるのですか。

出雲:天津飯が魔封波という技をつかって、ピッコロ大魔王を炊飯器のなかに閉じこめようとするシーンがあります。

魔封波をつかった人間は死んでしまう。つまり、これは1回しかつかえない大技で、外すことは許されません。そのため天津飯はこの技を会得しようと「本番」に備えて何度も練習を重ねます。

結果、どうなったか。練習のしすぎで炊飯器にヒビが入ってしまい、そのことに気づかないまま技をつかってしまった天津飯はピッコロ大魔王を閉じこめることに失敗してしまうんですね。

このシーンは、私にしてみると「練習をしすぎると、本番で力を発揮できないことがある」というメッセージに映る。つまり、ある種の普遍的なメッセージとして受け取ることができるわけです。

――普遍的なメッセージ、ですか。

出雲:様々な経験を積んだ上で、あらためて『ドラゴンボール』を読んでみると、「自分のあのときの経験は、このシーンと同じパターンだな」と当てはめられるようになるのです。
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