仕事ストレス1位の「人間関係」を好転させて人間力を高める技法 (1/3ページ)
「苦手な上司がいる」「後輩とコミュニケーションが取りづらい」など、職場の人間関係の悩みはつきないもの。
エン・ジャパン株式会社が行った「仕事のストレス」に関する調査でも、仕事でストレスを感じるポイントの1位は人間関係であり、その対象としては同僚・後輩(42%)、上司(40%)が挙げられています。
しかし、今回ご紹介する『人間を磨く 人間関係が好転する「こころの技法」』(田坂広志著、光文社)では、難しい人間関係に直面したときが、人間を磨く最高の機会であるとされています。
日常生活のなかで「こころの技法」を実践していれば、人間関係は好転し、さらに自分の人間力を高めることにつながるというのです。
本書で語られている7つの「こころの技法」のうち、第1の技法「心の中で自分の非を認める」を詳しく見ていきましょう。
■欠点がある人より「欠点を認めない人」が嫌われる!
「人間を磨く」というと、自分の持つ「非」や「欠点」「未熟さ」を改めなければならないと考える人も多いでしょう。しかし、世の中には、多くの欠点を抱えながらも人から愛され、いい人間関係を築いている人がいます。
一方、特に目立った欠点は見当たらないのに、周りからあまり好かれない人がいることも事実です。
著者も、学生時代は後者の人間であったと振り返ります。大学生のころ師事していた教授はとても厳しく、発表やレポートの内容が悪い生徒は怒鳴られることもしばしばだったというのです。
しかし、著者は厳しい指導を受けそうな場面の前に、先回りして必要なことを覚えるなどしていたため、2年間で1度も教授の叱責も受けずに過ごすことができたというのです。そして、そのことにとても満足していたそうです。
ところが卒業する際、この教授から投げかけられたのは「君は優秀だが、かわいげがない」という言葉。「自分には非がない」と思い込んでいた著者の「密やかなおごり」や「無意識の傲慢さ」を指摘されてしまったというわけです。
誰にでも欠点や未熟な点はあるのに、欠点がない人間のように振舞おうとする「優等生意識」は、人の心を遠ざけるもの。