臨床内科専門医に聞く。熱中症の危険度の見分け方とは? (1/2ページ)
ジメジメと蒸し暑い日に屋外で長時間過ごすと、体がだる重く、頭がぼーっとして「熱中症かも!?」と不安になることはありませんか。臨床内科専門医で正木クリニック(大阪市生野区)の正木初美院長は、「熱中症とは、高温多湿な環境に体が適応できなくて出るさまざまな症状の総称です。老若男女問わずに起こりえます」と話します。詳しく聞いてみました。
■熱が体内にたまり、体温調節が不可能になって熱中症に熱中症を起こすとき、体はどう変化しているのでしょうか。正木医師はこう説明します。
「ヒトの体は、体温が上がった場合には熱を外へ逃がすように、無意識のうちに自律神経が働いて体温調節が行われています。
ですが、気温が高い、湿度が高い、風が弱いなど体温が上昇しやすい環境のときに、汗が出ない、皮ふから発する熱が少ないようになると、体温を調節できずに急速に上昇します。すると、熱を体外に放出することができなくなり、体に熱がこもって熱中症にいたります」
熱中症は、気温や湿度が高い日になるとは限らないそうですが、本当でしょうか。
「暑い日に屋外で過ごすと発症しやすいのですが、まだ体が暑さや湿気に慣れない春先や梅雨どき、高温多湿の室内で過ごしているときにも起こります。
熱中症は重症化すると命の危険もあるので、予防がもっとも重要ですが、もし何らかの症状が出た場合はいち早く対処する必要があります」と正木医師。
■初期のサインは、めまい、生あくび、大量の汗、筋肉痛次に、熱中症のサインについて、具体的な事例を正木医師に教えてもらいましょう。
「2015年に日本救急医学会から、熱中症の診療に関する世界で初めての指針となる『熱中症診療ガイドライン』が発表されました。主な症状によって、『現場で応急処置と見守りをするⅠ度』、『すぐに医療機関へ受診するⅡ度』、『すぐに救急搬送して入院が必要なⅢ度』の3段階に分けられています」
それぞれの症状について、正木医師は次のように説明します。
<Ⅰ度……現場で応急処置と見守りをする>
主な症状:めまい、たちくらみ、生あくび、大量の発汗、筋肉痛、こむらがえり、など。