常識なはずなのに勘違いしがちな日本国憲法にまつわる5つの事柄 (1/2ページ)
宮崎謙介前衆院議員の不倫騒動であったり、舛添要一東京都知事の政治資金不正流用疑惑であったり、政治の話題で記憶に残るのは政治家の「醜聞」ばかり。
たとえば日本では今、憲法改正の議論が続いているのに、スキャンダルによって重要なはずの議論が霞んでしまっている印象すら受けます。でも、同時に憲法は「分かりにくいもの」。そういったものに人々が興味を抱くことは難しいのかもしれません。
大阪国際大学准教授の谷口真由美さんによる『憲法って、どこにあるの? みんなの疑問から学ぶ日本国憲法』(集英社刊)は日本国憲法や法律の基礎や面白さを、疑問に答えるという形で、身近な例を用いながら分かりやすく説明します。
ここでは、本書を参考に「日本国憲法について勘違いしやすい」5つのことをご紹介していきます。
1、「憲法を尊重し守るのは国民」ではない。
99条には次のように書かれています。
「天皇又は摂政及び国務大臣、国会議員、裁判官その他の公務員は、この憲法を尊重し擁護する義務を負ふ」
実は憲法は「国民」が守るものではなく、国家に従事する人たちが守るもの。国家権力を制限し、国民の権利を保障する存在が憲法です。
2、「憲法は9条で終わり」ではない
著者の谷口さんが講演会で客席に「憲法は何条までありますか?」と聞くと、意外にも「9条まで」という声が返ってくるそうです。
憲法9条改正の議論が尽きないなかで、「憲法=9条」と覚えてしまっても仕方のないことなのかもしれません。ちなみに答えは103条。ただし100条から103条は補則になるので、実質的には99条になります。
3、「民主主義=多数決」ではない
政治家は私たちの投票で決まります。それはいわば、「多数決の原理」に則っているということになります。ただ、そうなると常に多数派の意思ばかりで世の中が進むことになってしまいますよね。
民主主義の大きな役割の一つは、少数派も意見を表明でき、それを社会に届けさせることができること。