人が怖い、抗うつ薬が効かない「社会不安症(対人恐怖症)」が改善? 世界初の検証結果が発表! (2/4ページ)
■ 研究の方法
・通常治療のみを行なう群21名、認知行動療法を併用する群21名
・介入期間は両群とも16週間
認知行動療法は、千葉認知行動療法士トレーニングコース(千葉大学主催)を修了した 7名の治療者が、週 1回 50~ 90分の治療面接を計 16回実施しました。
結果、通常治療のみの群において、1名が抑うつ症状の悪化により 研究から脱落し、認知行動療法を併用した群では全員が治療を完遂しました(脱落者なし)。
16週間の介入期間を経て、主要評価項目の社交不安に対する尺度表は、通常治療単独群において変化がなかったのに対し、認知行動療法併用群では顕著な改善を示しています。

・通常治療のみの群…治療反応率 10%、寛解率 0%
・認知行動療法を併用した群…治療反応率 85.7%、寛解率 47.6%
抑うつ気分の重症度や、生活障害度などの項目においても、認知行動療法を併用した群の優越性を支持する結果となっています。
これらの結果から、標準治療となっている抗うつ薬で改善しない社交不安症患者に対して、認知行動療法をおこなうと顕著な改善が期待できることが明らかになりました。
この研究成果の三大ポイント・世界で初めて、抗うつ薬など、通常治療に認知行動療法を併用することの有効性が明らかになった。
・本成果を受け、2016年度の診療報酬改定において「認知行動療法」の対象疾患に社交不安症が加わった。
・国内での活用のみならず、国際的な社交不安症の治療ガイドラインの改定など、世界の標準治療に貢献するなどの活用に向けた貴重なデータになることが大いに期待される。
成果は、欧州医学雑誌のPsychotherapy and Psychosomatics誌に 5月27日付(日本時間)で、オンライン速報版が掲載されています。