メラビアンの法則は矛盾だらけ!言語の伝達力が7%説は大間違い (3/3ページ)

Suzie(スージー)

これは私の推測ですが、「55%+38%+7%=100%」なので、数値の指標として使いやすいからではないでしょうか。

また、社会におけるコミュニケーションの重要性は誰もが理解していますから、コミュニケーションを説明するにあたって便利な指標なのだと思われます。

ところが困ったことに、未だに“メラビアンの法則の素晴らしさ”を教えている先生が大勢いらっしゃいます。学生向けの就職セミナーや、ビジネスマナー研修などで形を変えながら受け継がれているようです。

■メラビアンが自身のサイト上で注意喚起!

メラビアンの実験は「maybe」いう単語をさまざまな声質で録音して聞かせ、どのような印象を受けたかを測定するものです。

強い発音では、普通の発音よりも「そうかもしれない」と感じたことが立証されました。研究自体は、「視覚」「聴覚」「言語」で情報が与えられた際の受け止め方を測定するものでした。

もし研修やセミナーで、メラビアンの法則を教えている人がいたら、質問をしてみてください。

「メラビアンの法則はどのような実験をもとに導き出されたのですか?」と。ほとんどの講師が答えられないはずです。原文を読んだ講師はまず存在しないでしょうから。

ご関心のある方は、メラビアン博士のHP(Mehrabian and nonverbal communication)をご覧ください。

そこにはある一文が記されています。「these equations are not applicable」(メラビアン法則は使用できません)。

講師がなにを話そうと勝手ですが、私は強い違和感をおぼえます。みなさんも、「メラビアンの法則」にはご注意ください。

(文/コラムニスト・尾藤克之)

【参考】

Mehrabian and nonverbal communication-Presentation Tips from Olivia Mitchell

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