ジオエンジニアリングからキメラ、死者の復活まで、人が神の領域へと踏み込んでしまった10の科学プロジェクト (5/7ページ)
そしてつい最近、治験審査委員会から第一歩を踏み出す認可を得た。このステップはリアニマ(ReAnima)と呼ばれており、インドで法的かつ臨床的に死亡診断をされた20名が対象となる。
バイオクォーク社が実験対象としているのはあくまで脳死患者であることに注意してほしい。対象者は確かに死亡しているのだが、生命維持装置の助けで生きているのだ。
脳死患者の蘇生には、ペプチド注射、幹細胞、神経刺激といったいくつかの方法が採用される。これによって中枢神経系を目覚めさせ、脳の特定の領域を魚や両生類が行うように再生させるのだという。この実験に成功すれば、今度は人間の完全な蘇生が待っている。・3. ヒト遺伝子の編集
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かつて遺伝子の編集は動物と植物だけが対象だった。が、今やそれは人間も含むようになっている。これを行なっているのは、ロンドン、フランシス・クリック研究所の研究者だ。
ここで採用された技術はCRISPR(Clustered Regularly Interspaced Palindromic Repeat)という。これによって遺伝子の特定、除去、書き換えができるようになった。CRISPR自体は新しいものではなく、犬の遺伝子を編集して大型化したり、豚を小型化したりするような使い方をされていた。
この技術には賛否両論あるが、目的は崇高であり、ガン、流産、出生率の改善といった病気の根絶を目指す。とはいえ、倫理やリスクに関するパンドラの箱であるとも評される。例えば、遺伝子編集の影響は世代から世代へと受け継がれる。また、科学者が編集でミスを犯さないとも限らない。だが、おそらく最も議論を呼ぶのはデザイナーベビーの問題だろう。優生学の支持者が長年待ち望んでいたことだ。