秋津壽男“どっち?”の健康学「認知症予防に有効なトレーニング。報酬期待が高まると脳は活性化する」 (2/2ページ)
そういう脳の機能を考えれば、やり取りを楽しめる麻雀のほうが、認知症防止につながるのです。もちろん多額の金銭を賭けると違法ですが、トップになった人がお酒をおごってもらえる、などの報酬があれば「頑張ろう」という意欲が湧き、モチベーションが高まるわけです。
もう一つ、麻雀には「役を作る」というおもしろさがあります。同じ役でも平和と清一色では気持ちよさが違いますし、役満を上がった時のうれしさは格別なもの。「役」としての芸術性が、ゲームとしての完成度を高めています。
最近は「(酒を)飲まない」「(タバコを)吸わない」「(お金を)賭けない」という健康麻雀が人気となっていますが、純粋なゲームとしても麻雀に魅力があるからこその人気だと思います。
もちろん、折り紙も認知症予防に効果があるのは言うまでもありませんが、より脳を活性化させる、という点で考えると麻雀に軍配が上がります。
また、指先で牌を見極める盲牌にもチャレンジすると、神経も集中されて認知症予防の効果も増します。なぜなら盲牌は点字と同じ理屈であり、盲牌が高じて点字に興味を持つと、指先による脳の活性化を促進させるでしょう。
折り紙や麻雀のほか、将棋やオセロ、ジグソーパズル、写経、絵画、パソコン、そろばん、楽器演奏なども、「神経が集中している指先を使いながら脳で考える」点が認知症予防に向いており、ひいてはボケ防止につながるわけです。
認知症にならないためにも、年を取ったら「指先を使った新たな趣味」にチャレンジすることをオススメします。
■プロフィール 秋津壽男(あきつ・としお) 1954年和歌山県生まれ。大阪大学工学部を卒業後、再び大学受験をして和歌山県立医科大学医学部に入学。卒業後、循環器内科に入局し、心臓カテーテル、ドップラー心エコーなどを学ぶ。その後、品川区戸越に秋津医院を開業。