資産運用で損失100万円!株式投資で失敗する2つの心理的原因 (2/3ページ)
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マネー
具体的には、ちょっと株価が上がるとすぐに利益を確定してしまい、反対に株価が下がると損失を確定したくなくて「もう少し待てば株価が持ち戻すかもしれない」などと損失確定の時期を先延ばしにしてしまうということ。
特に大きな社会的イベントがないときならよいのですが、ネットバブルや不動産バブルの上昇期や大災害時や経済危機に見舞われた際には、チャンスを失い大損害を被ることになってしまいます。
このような心理現象はなぜ起こるのでしょうか?
理由は、「プロスペクト理論」で説明できます。
プロスペクト理論とは、人間がリスクを伴う意思決定の際、価値の感じ方が異なることに注目し、「利益が出ている局面では確実性を好み、損失が出ている局面では賭けに出たがる」という人間の心理現象を導き出した認知心理学のひとつ。
もうひとつつけ加えるなら、リスクが人間の生存欲とより密着であればあるほど、そこに恐怖が生まれるということです。
株式投資には、人間の生活や人生を大きく左右する「お金」が密接に関係しています。なおかつ、その投資額も万単位です。そのため、先述のプロスペクト理論も大きく作用するのです。
■2:みんなと同じで安心して失敗する「ハーディング現象」のワナ
株式投資の初心者が失敗するもうひとつのパターンは、「みんなと同じ」になりすぎて損をすることです。
基本的に、株式投資の場面では「みんなと同じ」をやっていては儲かりません。
大災害や政権交代、大規模な経済危機などにより、株価が低迷しているときに株を購入し、バブルや好況時などにより株価が高騰しているときに売却することで初めて売買益を手にできるのです。
冷静に考えれば、これは誰でもわかる原理原則です。同時に、この原理原則を熟知している投資家ほど、日ごろから四季報を見て株価や利益率、事業内容を細かくチェックし、時代の動向と併せて日々研究しています。
ところが「みんなと同じ」を好む投資家は、そういったこまめな勉強をしません。