10の力が倍になる!メダリストの努力をビジネスに応用する方法 (1/3ページ)
日本勢が大活躍していることもあり、リオ五輪が連日盛り上がりを見せています。
そんなときだからこそ読んでおきたいのが、『メダリストに学ぶ 前人未到の結果を出す力』(松原孝臣著、クロスメディア・パブリッシング)。
スポーツ総合誌『Number』編集部に10年間勤務したのちに独立し、以後はノンフィクション、スポーツをメインとしたライター兼編集者として活躍している著者が、多くのスポーツ選手や指導者50名の言葉を選び抜き、その背景とともに紹介した書籍です。
「スポーツはあらゆる要素が凝縮された世界であるだけに、そこで生きている彼らの言葉には、あらゆる体験や心情が凝縮されている」という著者の主張には、とても力強いメッセージが込められています。
きょうはそのなかから、数字に関わる印象的なストーリー「10の力が、20、30にもなる」を抜き出してみたいと思います。
■不利な条件「低長差」を団結力で克服
ロンドン五輪でのバレーボール全日本女子の銅メダルは、実に28年ぶりのオリンピックのメダルでした。
でも、なぜ28年もの歳月が経過してしまったのでしょうか?
理由は明快です。バレーボールは、身長差が競技の優劣につながりやすい競技だから。
つまり全日本がメダルから遠ざかっていたのは、平均身長が低いという不利な条件を克服できずにいたからだということです。
ロンドンでも参加12チーム中、下から3番目の平均身長だったため、その差を克服しての銅メダルだったというわけです。
ちなみに大会のあと、勝てた理由として選手たちの口から出たのは「チームワークのよさ」だったのだとか。また眞鍋政義監督自身も、「団結力」が強みだったと語っているそうです。
そして、そのチームワークが築かれた背景には、「ぶれないチーム」強化の方針が関わっているというのです。
■目指す方向が一致するからまとまる!
試合中にiPadを片手にしていたことから、眞鍋監督は「データの駆使」を特徴として挙げられていました。