惜敗も手応え。無力感から充実。NEC山田龍之介、トップリーグ初出場。 (2/3ページ)

ラグビーリパブリック

鳥肌がたった」

 しっかり重ねてきた準備のせいか、いい緊張感の中で戦いの中に飛び込んでいけた。仲間のサポートも嬉しかった。

 最後の最後まで勝敗の分からぬ争いの中でガムシャラに走り回った57分。自身のプレーをふり返って「満足できるパフォーマンスとは言えません」。ボールキャリーのパワーや抜群のスピードがあるわけではないから、生命線は運動量やワークレートだ。もっと動き続けないと。さらに正確さを高めないと。

「昨年までは試合中の各局面で判断をしてプレーする方向性でしたが、今季は少し違います。(相手が)こう来たらこう、こうなったらこうと、いい意味で型にはめてプレーしています。(自分は)ゲームメーカーのコールを聞いて、それを信じ、余計なことを考えずに動く」

 トレーニングを重ね、体に染みつかせてきたことをレベルの高いステージで実践する喜びは格別だ。この体感を我孫子のグラウンドに持ち帰り、もっと高みを目指したい。

 過去2年、出場機会に恵まれなかったのは接点での弱さを克服できなかったからだ。自分なりに頑張ったつもりも、チームの求める水準に届かなかった。

 そんな状況から抜け出せたのは知らず知らずのうちに設定していたリミットを外してからだ。今年に入ってから「吹っ切れて、何も考えずすべてに全力を尽くすようにしたんです。結果はあとからついてくるもの。プロセスを大事にしようと。とにかくハードワークを重ねました」。

 結果を気にしていれば一喜一憂してしまう。うまくいけばこれでいいと緩み、失敗すれば心が折れるから、積み重ねていくことのみに集中した。ジムワークで。チームトレーニングで。各セッションで毎回出し切った結果、体重だけでも昨季より5kgほど増加(入社時と比べたら10kg増)。

「そのおかげで接点でのプレー時に余裕ができた。そこが個人的に変わったところだと思います」

 西東京市立柳沢中学時代はバスケットボール部。都立大泉高校入学後、「とにかく大きな体の新入生を勧誘せよ」と部員集めをしていたラグビー部の網に引っ掛かった。多くの仲間が3年生の春で引退する中、親友3人で秋の花園予選までプレーを続けた。

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