“尖閣侵犯”中国の挑発「本当の理由」とは (2/4ページ)

日刊大衆

オバマ訪問で日本が被爆国ということが世界にアピールされましたが、中国にしてみれば、アジアを侵略した日本の戦争責任が忘れられるという懸念があるのです」

 さらに、南シナ海問題でフィリピン、ベトナムなどと連携して中国にモノを申す安倍政権への不満もある。「同問題については、7月12日に国際仲裁裁判所が、中国側の領有権主張を却下する判決を下しました。それを受け、安倍政権が強硬な姿勢を示すだろうと読む、中国側の警戒もあります。そのうえ、“南京大虐殺はなかった”“日本は核武装も必要”などと発言するタカ派の稲田朋美氏が8月3日に防衛相に就任したため、その出方を探る狙いもったと思います」(前同)

 もっとも、これらの指摘に止まるなら、この間の中国の“尖閣侵犯”は、あくまで示威行為とも言える。だが、国際問題評論家の小関哲哉氏はこう見る。

「中国は、国が栄えれば領土も拡大すべきという考え。むろん、これは軍事的側面もあります。そして今、いよいよ“第一列島線”の確立を目指し、南シナ海、さらには尖閣も含む東シナ海に触手を伸ばしています」

 小関氏によれば、仮想敵国を米国とした中国は、制海権確保のため、台湾、フィリピン、インドネシア、さらには沖縄の日本領海にまで及ぶ地域を“第一列島線”と呼び、これを戦力展開の目標ラインとしているという。

「対外的にこそオープンになっていませんが、これは中国人民解放軍内部の国防方針。そこには実現時期として、15年を目処としています。08年頃、こうした原文が流出し、日本政府も把握済みです」(日本政府筋)

 これが事実なら、尖閣支配は中国側にとって急務。「中国軍内に存在するシミュレーションの多くは、すでに尖閣諸島周辺および、上空に軍船や航空機が往来することを前提に想定されています。尖閣をいずれ完全に勢力圏に組み入れたいと目論んでいることは間違いありません」(井野氏)

 また、前出の小関氏は、11月以降に新たな動きがあると注目している。「米大統領選でトランプ氏が当選した場合、トランプ氏は利害が一致すれば中国融和政策を取る可能性もあります。日米関係のスキに乗じて、中国がさらに尖閣に対して強硬路線を取る可能性は高いでしょう。

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