市民生活を一変させたインドネシアの「IT革命」 (1/2ページ)

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市民生活を一変させたインドネシアの「IT革命」

Photo credit: afagen via VisualHunt / CC BY-NC-SA

ASEAN最大の経済規模を誇るインドネシアで、2015年中頃に「革命」が発生した。

それは「IT革命」と呼ぶべきだろうか。米ドル換算で100ドル程度の4Gスマートフォンが、市場に登場したのだ。

「市民の誰しもがスマホユーザー」ということは、日本人から見れば特段珍しいことではない。だが、ここはインドネシアだ。2億5000万もの人口を有し、しかも日本では考えられないほどの経済格差がある。富裕層と貧困層、都市部と農村部、ジャワ島とマルク諸島ではまるで別世界だ。浦島太郎が龍宮城に行くにも等しい。

そのような国で、誰しもが同一の情報を共有するとどのような現象が起こるのか。それは誰にも分からない。想像ができないほどの巨大な可能性に富んでいる、ということだ。

■ バイクタクシーアプリの衝撃

バイクタクシーは、インドネシア市民の重要な交通手段である。

Photo credit: Lαin via VisualHunt / CC BY-NC-ND

そのバイクタクシーを手配するのに、今ではスマホアプリが使用される。『Gojek』はインドネシアで初めてオンライン配車を始めたバイクタクシー企業だ。登場からまだ2年も経っていないにもかかわらず、ジャワ島各都市でGojekは市民の足と化した。

また、このGojekが貧困解消の手段としても注目されている。インドネシアに限らず、どの国でもタクシー業というのは出稼ぎ労働者の仕事だ。特に技能のない地方部出身の男が確実に収入を得るとしたら、タクシー会社か建設現場に行くのが一番手っ取り早い。そういう流れとは一切無縁な日本のタクシー業界は、国際的に見れば例外中の例外である。

ジャカルタ在住の出稼ぎ労働者は、スマホの液晶画面から仕事を得ることができるようになった。

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