日テレ「笑点」高視聴率でも笑えなかった“寒~い”フトコロ事情 (1/2ページ)

アサ芸プラス

日テレ「笑点」高視聴率でも笑えなかった“寒~い”フトコロ事情

 高視聴率が続く日本テレビの看板番組「笑点」。「ということはCMなどで大儲け‥‥」と思いきや、さにあらず。寒いフトコロ事情の背景には、数字を支える視聴者の偏りがあった。

 最新視聴率18.4%(関東地区、9月4日放送分)は、娯楽部門で1位。「笑点」は変わらぬ高視聴率を続けている。

「CM収入は民間放送局の大きな収入源で、価格を決めるのが視聴率。数字はすぐには出ないので、結果を受けて、遅れてその枠の値段が決まるのです」(広告代理店社員)

 この価格原理から考えれば、「笑点」こそ日テレの稼ぎ頭ということになる。だが、ある日テレ関係者はため息交じりにこう明かす。

「『笑点』視聴者のほとんどが、後期高齢者で平均年齢70歳を超えています。老人しか見ないので、基本的には儲かってないのです」

 いわゆる「視聴率」とは「世帯視聴率」のこと。現在、広告代理店、テレビ局、スポンサーがシビアに注目するのは「世代別視聴率」だ。ちなみに、「世帯別──」はテレビ業界で“見た目”と呼ばれている。

 スポンサーにとって最も“おいしい”のは、購買力のある20~40代が見る番組。70代を中心とした層は、「シャンプーなら〇〇」など、決まったものを買うためCMを出す意味がない。

「季節ごとに新機種を出す携帯電話の会社や、化粧品会社。イベントを告知するディズニーランドなどのお金のある企業は、『笑点』にCMを出しません」(前出・日テレ関係者)

 80年代まで「笑点」は、「ゴホンと言えば」の「龍角散」による1社提供。テレビ創成期には、枠を永続的に買ってくれる「1社提供」は局にとってありがたい存在だった。

「『1社』は値段が固定されていますので数字が上がれば、企業が多く払わずに済み得をします。下がれば枠の値段が安くならないので、局が得をするという矛盾を含んでいました」(前出・代理店社員)

 高度経済成長期終了後、「1社提供」は、数字を出してCM枠を高く買ってほしい局にとって負担となる。「笑点」のスポンサーも複数社提供となっていった。ところがである。

「高齢化社会にあって“見た目”は、家にいる老人が番組を見ると20%に届いてしまうのです。

「日テレ「笑点」高視聴率でも笑えなかった“寒~い”フトコロ事情」のページです。デイリーニュースオンラインは、週刊アサヒ芸能 2016年 9/29号林家三平春風亭昇太桂歌丸笑点エンタメなどの最新ニュースを毎日配信しています。
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