【プロ野球】いざ25年ぶりの大舞台へ! カープの日本シリーズ名場面をプレイバック!! (2/2ページ)

デイリーニュースオンライン

■「ミラクル男」長嶋清幸が大活躍

 1984年の阪急との日本シリーズで主役となった広島の選手は、プロ5年目の長嶋清幸だった。

 その前年、長嶋は日本プロ野球史上初となる背番号0を背負い、レギュラーに定着。1984年のシーズンでは2試合連続サヨナラ本塁打を放つなど、今風にいえば「神ってる」選手だった。

 本拠地・広島市民球場での日本シリーズ第1戦、1対2で迎えた8回裏に長嶋が打席へ入る。阪急のエース・山田久志のボールを弾き返すと打球はレフトスタンド最前列に飛び込む逆転ホームランとなり、3対2で広島が勝利した。

 さらに長嶋のバットには磨きがかかる。舞台を西宮球場に移した第3戦では1点リードの3回表、阪急の先発・佐藤義則から満塁ホームランを放ち、リードを広げた。

 さらに第7戦、1対2と1点を追う6回に長嶋は山田から再びホームランを打ち、2対2の同点とする。その後、広島は7回に3点を挙げ勝ち越し、8回にも2点と追加点を奪い、7対2で勝利。4年ぶりの日本一に輝いた。長嶋はこのシリーズで、3本塁打10打点と大活躍。シリーズMVPに輝いた。

■日本シリーズ初の第8戦突入

 1986年、巨人との優勝争いを制した広島は、若い選手が揃う西武と対戦する。

 第1戦、広島は西武の先発・東尾修の前に8回まで得点が奪えず、0対2のまま9回裏を迎える。ここで一死から3番・小早川毅彦が本塁打を放ち1点差に。続くベテランの4番・山本浩二は外角のスライダーを巧みにライトスタンドへ運び、広島は土壇場で同点に追いつく。試合は延長戦に突入しても決着はつかず、延長14回引き分けで第1戦を終えた。

 すると広島は第2戦から3連勝。一気に日本一へ王手をかける。第5戦は1対1のまま第1戦同様延長戦となり、延長12回裏に工藤公康のサヨナラヒットで西武が試合をものにする。

 このサヨナラゲームを境にシリーズの流れは広島から西武へと変わった。西武は第6戦、第7戦といずれも3対1で連勝。3勝3敗1分で日本シリーズ史上初となる第8戦を迎えた。

 第8戦で広島は3回裏に先発・金石昭人が2ランを放ち先制するも、6回に西武・秋山幸二の2ランで同点に追いつかれる。8回にはブコビッチに決勝打を打たれ2対3で西武が勝利。広島は日本一を逃した。

 表彰式後、現役引退を決めていた山本浩二をナインが胴上げし、このシリーズをもって「ミスター赤ヘル」は18年間の現役生活に別れを告げた。

文=武山智史(たけやま・さとし)

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