「100万人に一人の逸材になれ」―奈良市立一条高校校長、藤原和博が大学生に伝えたいこと (3/5ページ)

学生の窓口

どのような大学時代を送られたのでしょうか?

藤原 それが、入学してすぐに僕はノイローゼになってしまうんですよ。いわゆる5月病なのでしょうが、要は受験でがんばり過ぎて、燃え尽きてしまったんですね。部活でもやっていればまだよかったのかもしれませんが、毎日帰宅したらすぐ寝てしまう、昼夜逆転の日々がしばらく続きました。結局、それを見かねた親の勧めもあって、運転免許を取りに行ったり、海外留学の計画を立てたりして、なんとか生活を立て直したのですが……。そんな調子ですから、大学時代は教育への目覚めなんて微塵もなかったですよ。

――すると、藤原さんが教育という分野に出会ったのは……。

藤原 学生時代、高い日給にひかれてリクルートでアルバイトを始めたんです。留学資金を貯めるために。結局、その縁で卒業後もそのまま入社することになり、営業部門に配属されました。その時点でもとくに教育に関心があったわけではありません。後にロンドン大学ビジネススクールの研究員となってヨーロッパでの生活を経験し、2年半後に日本に戻ってきた時に、6歳、2歳、0歳と3人の子供を抱えていたことが、本当の意味で教育に関心を持ったキッカケでした。

これから親として10年間は日本の公教育のお世話になるわけですから、関心を持つのは当然ですし、何よりヨーロッパの成熟した社会システムを見て、日本の現状に様々な問題意識を持つようになっていました。帰国後すぐ、40歳の時にリクルートを退社しますが、しばらくは同社のフェローとして、教育や介護、あるいは住宅分野で様々な試行錯誤をやりました。

――そして、47歳で杉並区立和田中学校の校長に就任します。これは藤原さん自身の希望によるものですか?

藤原 そうですね。当時、私はテレビなどで教育評論を展開していましたが、そこで思い知ったのは、評論では何も変えられない、ということでした。いくら口で「今の教育はここが駄目だ」と言ったところで、まったく動かない。やはり教育を変えるなら現場を動かさなければなりません。そこで、自分に学校をひとつ任せてほしいと杉並区教委にかけあったんです。

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