寒天プロダクトで、「レクサス デザイン アワード2016」グランプリ受賞した日本人ユニット「AMAM」 (2/5ページ)

FUTURUS

もともと、僕は普段から日々大量に排出されるプラスチックのゴミに対して何かできないかという思いを抱いていたので、その相談を受けた時、そんな考えと寒天の軽さや素材感からのインスピレーションが重なり合い、これで梱包材などを作ったらどうかというアイデアが生まれました。

試験的に東京からミラノの宿泊先のホテル宛にガラスのボトルを送付し無事到着

——プラスチックのゴミ問題への関心が“自然に優しい素材”に繋がったようですが、その関心はどんなきっかけや理由があってのことですか?

個人的にいつも、いろいろな環境問題を引き起こしている原因の一つは自然への感謝の念の薄れなのではないかと思っています。だから自然に生かされている、自然あっての人間の暮らしであるという想いを大切にしたいですし、社会全体がそうあってほしいですね。“自然に優しい素材”を選ぶ理由もそういう想いがあってのことです。

人間の生産活動や生活のあり方が、自然と相対するものとしてではなく、その境界が感じられないくらいに自然の循環に無理なく馴染んでくるようになると素敵ですね。さまざまなことにおいて、「循環している」ということが美しいと感じられる美意識や価値観が育まれた未来がくることを願っています。

使用後も土壌の保水力を向上させる効果が期待できる

——そういう意識が、デザインにも繋がるということですね。

僕たちは日々自然からの恩恵を受けることで生きていられます。都会など緑の少ない環境で暮らしているとそんな単純なことを忘れてしまいそうにもなりますが、人間は自然界のトップでなくて、その一部に過ぎません。

そういう姿勢で謙虚に適切な生き方をしていくべきだと思います。

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