寒天プロダクトで、「レクサス デザイン アワード2016」グランプリ受賞した日本人ユニット「AMAM」 (4/5ページ)
国内外の雑誌やテレビやオンライン媒体など、沢山のメディアからの取材を受けました。海外での展示会やワークショップに招待されたりもしています。
またリミテッドエディションでの、パッケージやテーブルオーナメントを作ってほしいという依頼もいくつか受けました。
![](https://image.dailynewsonline.jp/media/f/8/f89c9c1b110eb582bd195dead5b04130e70a869b_w=666_hs=a48cc3fe8b3dc042f336e4dfc6aa9cc4.jpeg)
レクサスデザインアワードを受賞したプロトタイプ作品群
——では、受賞作とその後の依頼でデザインされたもの以外で、今後作ってみたいものはありますか?
実現可能かどうかはわからないのですが、理想としては今後、現在石油を原料とするプラスチック製品で、比較的短命な…たとえばボールペン、結束バンド、歯ブラシなどの使い捨ての道具類を、寒天を原料とする素材で置き換えられないだろうかという想いを描いています。
——その計画実現に向かっての現状はどんな感じなのでしょう?
先ほども少しお話したように、現状として、実験できているのは自分たちでできる範囲のことだけなのです。具体的には温度を段階調整できる冷凍庫を使って単純に凍らせることぐらいのことしかできていません。
寒天だけでなく、その他の物質を混ぜながらでも、もっと石油系プラスチックのような感じで形を作ることができる素材を作れないだろうかと想像をしていますが、自分たちだけでは知識的にも技術的にも、そして設備的にも資金的にも無理なので、そういった研究に興味を持ってくださる方がいらしたら是非お話ししたいですね。
寒天のプロジェクトを実用化に向けてどうすれば次のステップに持っていけるのかが目下の課題です。
【取材協力】
村岡 明 (写真左)●デザイナー。資生堂勤務。2010年多摩美術大学プロダクトデザイン専攻卒業。