次々と取引先が倒産…それでも生き残った会社の社長が社員に伝えた言葉とは? (2/3ページ)

新刊JP

特に面白いのは、経営危機に陥り、リストラ断行に振り切ったときに、中根氏が役員含めた全社員に送った「強烈なメッセージ」が書かれたメールとFAXの一部を原文そのまま掲載している部分だ。

1997年11月に送ったメッセージでは、ロイヤルを建て直すために中根氏が3つの行動を社員たちに要求している。

1)どんな仕事をしていても、全員セールスマンとしての意識を持つこと
2)営業マンは効率や経費を気にせず、とにかく多くのお客様に顔を見せること
3)経費削減は「たった今」から徹底的に始めること

物を売らなければ売り上げは立たないが、そのときに頑張るのは営業マンだけではいけない。すべての業務が売上に繋がっている意識を持たないと、会社が一丸となることはできない。この中根氏の考え方は今、多くの企業で持つべきものだろう。

さて、2年間でリストラを終結させ、組織をコンパクトにしたロイヤルだったが、経済の状況は変わらず、厳しい不況の風が吹き続けていた。

最盛時、当社の顧客件数は三〇〇〇件を超えていましたが、過半数の二〇〇〇件程度が倒産あるいは自然消滅したのではないかと推察しております。
(『本物だけを世界から―――商標権と真贋問題を乗り越えて』P135より引用)

ただ、こういう状況においても、数億円の営業利益を出せるまでに経営が改善していたことは、中根氏の手腕によるものが大きい。

社長のメッセージは継続的に発信されており、2005年の年明けには「確かにこの6-7年かけて贅肉を落とし、こじんまりした会社にはなりましたが反面何となく活気の無い、元気の無い会社に成り下がった様な気がします」と発破をかけている。

危機の時に、社長が何を考えているのか、そのメッセージをしっかり伝えること。それが、ロイヤルという会社が、リストラを経て不況の荒波を乗り切れた大きな要因の一つだったのではないだろうか。

 ◇

またもう一つ、取り上げたいロイヤルの歴史がある。それは、商標権(真贋)にまつわる訴訟だ。

「次々と取引先が倒産…それでも生き残った会社の社長が社員に伝えた言葉とは?」のページです。デイリーニュースオンラインは、カルチャーなどの最新ニュースを毎日配信しています。
ページの先頭へ戻る