2016年のアイドル:ロマン優光連載72 (1/5ページ)
ロマン優光のさよなら、くまさん
連載第72回 2016年のアイドル 編集氏から「2016年のアイドル界を振り返ってベストテン的なものを」というお題をもらったのですが、非常に困惑しております。なぜなら、私はアイドルシーン全体を俯瞰で見渡せるほどアイドルについて知らないからです。私がある程度は把握できているかも知れないのは、自分がライブを見に行ってる東京ローカルのインディーズアイドル、地下アイドルのシーンの極々一部に過ぎず、今の膨大な数のアイドルが存在する上に細分化が進んでいるアイドルシーン全体について語ることができるわけがないからです。
2010年から2011年くらいにかけての、ももいろクローバーが名前にZがつきブレイクするまでの『アイドル戦国時代』と一部で呼ばれていたような時期から、もう何年も過ぎました。あの頃、今までアイドルに興味がなかった人がももクロにはまり、「ももクロはアイドルの枠を超えた!」「ももクロは他のアイドルとは違う! ももクロはアイドルではなく○○だ!」と言い出すという現象が見受けられました。BiSがブレイクしていく過程でも、BiSに対して同じような言説があったと思います。こういった言説は今までアイドルという文化を下に見ていたのにアイドルが好きになってしまった自分が恥ずかしくて仕方ないので、ろくにアイドルについて知らないくせに己の無知をかえりみず、他のアイドルを卑しめることで自己正当化をはかる非常にみっともない行為でしかないと思います。
確かに、そのアイドルはその人にとって特別な存在なのでしょう。それはそれで良いことだと思います。それなら「私は今までアイドルに興味がなかった/アイドルは好きではなかったけど、アイドルにも良いものがあるのだな。」と思えばいいだけで、◯◯はアイドルとは違うと強弁するのは、結局自分のプライドの問題に過ぎないのです。基本的には、あなたにとって特別であるということは、それが絶対に他より優れているということを意味するわけではなく、それはあなたがそれを好きなだけなのです。
こういった人たちの多くは時間が過ぎ色んなアイドルを知ることで、そういった自分のイタさを知り、落ち着いていくわけですが、もうすぐ2017年にもなろうかというのに「AKBはサブカル。