お江戸の美意識!"地味色"を"粋な色"に変身させる江戸っ子センス「四十八茶百鼠」とは? (1/2ページ)
四十八茶百鼠(しじゅうはっちゃひゃくねず)ってご存知ですか?
江戸時代中期に庶民の間で流行した茶色や鼠色のバリエーションです。48色の茶色と百色の鼠色というネーミングですが、これは語感のよさからつけられた表現で、実際には100種類以上あるんですよ。
江戸っ子の心意気が生んだ四十八茶百鼠江戸時代も半ばになると、豪商といわれる富裕層が登場します。町民も生活が豊かになってくると、着るものや身に付けるものが次第に派手になり、よりいいものを求めるようになりました。
そこで幕府は、庶民に贅沢を禁止することで倹約させ、余ったお金を国の財政に使おうと「奢侈禁止令」(しゃしきんしれい)を発令します。農民には「木綿」、「麻」以外の素材を禁止し、色も「茶色」「鼠色」「藍色」のいずれかしか身に付けられなくなりました。紅色やピンク色、橙色など華やかな色が全く着れなくなったのです。この奢侈禁止令は浮世絵などの娯楽にも影響を与えました。
そこで、一発奮起したのが江戸っ子。
地味な茶色や鼠色に微妙な濃淡と色を掛け合わせ、今まで身分の低い色だったのを「粋な色」に生まれ変わらせたのです。
和服の微妙な色合いと美意識はここから生まれた?梅鼠(うめねず)
紅梅色に鼠色を掛け、薄くした、「梅鼠」(うめねず)という色。紅梅色は禁止されていても、鼠色のバリエイションとして赤味のある薄い鼠色ならいいだろうと、江戸っ子たちは着物にして楽しんだそうです。たおやかな優しい色あいですね。