北朝鮮の4人家族の生活費は1万1000円…金持ちは「サウナ不倫」など退廃的生活 (1/2ページ)

デイリーNKジャパン

北朝鮮の4人家族の生活費は1万1000円…金持ちは「サウナ不倫」など退廃的生活

韓国の統計庁は15日、「2016北朝鮮の主要統計指標」を発表した。100パーセント正確な統計とは言い難いが、北朝鮮統計指標としては10年、それ以前の「南北経済社会像比較」まで含めると21年目となり、比較資料としての価値があるデータだ。

統計指標は全2章で構成されており、第1章では29の項目においてグラフを用い、分かりやすく南北を比較している。続く2章では絶滅危機の動物の種類から携帯電話加入者にいたるまで、100を優に超える詳細な統計が整理されている。いくつか気になる項目を見てみたい。

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まず、人口は北は2477万、南は5101万と2倍以上の開きがある。ただ、北の人口統計を見ると、数十万人から一説には100万人以上とも言われる餓死者を出した1990年代後半の「苦難の行軍」期も人口が増えており、現在の数は実際にはもっと少ないとの見方が強い。

次に、最新の国連制裁である安保理決議2321号で輸出上限が設けられた石炭生産においては、北の2749万トンに比べ、南は176万トンと大きな開きがあることが分かる。ただ、化学繊維の生産においては北はわずが2.3万トンであり、134万トンの南に大きく差を開けられている。

さらに自動車の生産では北の3.5万台に対し、南は455万台と100倍以上の差がある。韓国は付加価値の高い生産で大幅に北朝鮮を上回っている。当然、貿易総額も北は62.5億ドル(約7300億円)で、南の9,632億ドル(約110兆円)の150分の1だ。輸出に限ったら200分の1にまで差が広がる。経済規模は比べ物にならない。

それは個人の所得にも表れている。北の1人当たりの国民総所得(GNI)は139万韓国ウォン(約13万5千円)で、南の3,094万ウォン(約304万円)の4%に過ぎない。朝鮮半島が南北に分かれて70年が経つが、経済発展の競争では完全に南側が勝利したといえる。

今回の統計によると、北朝鮮の国民は毎月11万5千韓国ウォン(約1万1000円)で生活していることになる。この数字は現実と合致しているのだろうか。北朝鮮国内の実態と比較してみる。

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