2016年プロ野球「マニアック解説」伝説の名コーチが徹底指南! (2/4ページ)

日刊大衆

マークの仕方が悪かったんとちゃうかな」

 もう一つ、CSで印象的な場面が伊勢氏にはあったという。「3戦目の初回、ソフトバンクの千賀(滉大)がレアードに3ランを打たれたけど、なんでやねんと。1-1から4球続けてフォーク。最後に高めに浮いてホームラン。“そこは1球インサイド挟まなアカンやろ!”って、思わずテレビの前で口に出してたよ。次の打席は徹底してインサイド攻めてたけど、打たれてからじゃ遅いわ。実はベテランの捕手(細川亨)だと、一か八かの勝負をせんのよ。安全策に行く。年寄りの捕手には大きな落とし穴があるんよ」

 この細川の配球と同じようなシーンが15年前にあったという。それが近鉄対ヤクルトの日本シリーズ。伊勢氏は近鉄のコーチとして古巣ヤクルトと対決することになる。相手の捕手は“野村IDの申し子”古田敦也だった。

「1戦目、(石井)一久にピシャリと抑えられて、2戦目や。8回に五十嵐(亮太)が出てきたのよ。打席にはタフィ・ローズ。2-2からストライクからボールになるフォークを悠々と見逃した。フォーク待ちやったんや。それで2-3から敦也は続けてフォークを投げさせた。それを打って3ランや。あくる日“なんで真っすぐじゃなかったんや? フォーク待ってたの分かってたやろ”って聞いたら、“もちろん分かってました。フォークなら打たれても長打はない。真っすぐならホームランがある。だけど、フォークが落ちなかったんですよ”って言うとったけどな。ローズに“フォーク待っとんたんやろ?”って聞いたら、“ボクにはフォークしかないでしょ、イセさん”って。お前も、だいぶ日本の野球に慣れたなって言うた記憶があるよ」

 このとき、古田の年齢は36歳。名捕手といえどもベテランとなって、配球に偏りが出てしまったのか。「敦也は球種がたくさんある投手が好きで、ねちっこくリードするんだけど、球種が少ないと“もう邪魔くさい”ってなるタイプなんや。カーブがボール、スライダーもボールになると、“あー、これでいけ!”って真っすぐを投げさせる。ノムさんが“なんで、そこで真っすぐやねん”ってよくボヤいてたわ」

 配球については、野村IDを受け継ぐ伊勢氏にとって大の得意分野。興味深い話が次々と飛び出した。

「2016年プロ野球「マニアック解説」伝説の名コーチが徹底指南!」のページです。デイリーニュースオンラインは、エンタメなどの最新ニュースを毎日配信しています。
ページの先頭へ戻る