アサヒ芸能「スクープ大事件史」Vol.8(2)大会社の社長を誘拐犯人は闇の中に消えたまま

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アサヒ芸能「スクープ大事件史」Vol.8(2)大会社の社長を誘拐犯人は闇の中に消えたまま

 一方、入浴中の社長が拉致されるという荒っぽい誘拐劇で幕を開けたグリコ事件。記者は河川敷に車を停め、車内でデート中のアベックがいきなり襲われた事件を採りあげている。22歳と18歳のカップルはモデルガンや包丁、ライフル銃を持った3人組に脅され、あげく「グリコ犯人」と疑われて警察に逮捕されてしまったのだ。

 84年6月24日号はこう報じている。

〈大阪府警詰め記者がいう。

「頭に覆面をかぶった3人の男が現れたんです。男たちはそれぞれモデルガンや包丁、ライフルのようなものを手にして武装していた」〉

 3人は女性を拉致、男を江崎グリコとの間に成立していた「青酸カリを混入しないから3億円を出せ」という取引の運び屋として利用したのだ。

〈前出の担当記者の話。

「(運び屋の男が運転した)車はエンストを起こすように細工をしていたので、堤防の手前で止まってしまった。それと同時にパラパラっと私服警官が現れて、お前、グリコの犯人だろうと疑われ、一時は逮捕されたんですからね」〉

 泣きっ面に蜂とはまさにこのことではないか。

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