「餓鬼」とは元々死者を意味していた。「餓鬼」の意味や歴史を調べてみた。 (3/4ページ)
その結果、盆の時期に寺で施餓鬼会(せがきえ)が行われ、各家々に餓鬼棚が作られ、また、先祖を祀る盆棚の傍らに、土器や蓮・サトイモ・柿の葉などに餓鬼飯が備えられるようになったという。
また「餓鬼」が持つ異様な雰囲気や性質とは、以下のようなものである。
(1)貪欲嫉妬の因縁がある
(2)慳貪で施しをしない
(3)仏法僧と貧窮者に施さない
(4)善根功徳をなさない
(5)禁戒を守らない
(6)妻子や奴婢には粗食を与えて、己は美食を飽満する
人々が、先に挙げた神・人間・畜生・阿修羅・餓鬼・地獄の六道のうちの「餓鬼道」に堕ちる。または「餓鬼」に生まれ変わるという。そして彼らが受ける飢餓の苦しみとは、下記である。
(1)何らかの外的条件に基づいて、食物が全く得られない。
(2)自身の身体に何らかの不具合があり、食物が食べたくても食べることができない。
(3)食物を食べることはできるが、その食物が自分自身を満足させない。
■「餓鬼」は36種類も存在する
更に「餓鬼道」には36種の「餓鬼」が存在する。
5世紀に成立した『正法念処経(しょうほうねんしょきょう)』によると、鑊身(かくしん)・針口(しんく)・食吐(じきと)・食糞(じきふん)・無食(むじき)・食気(じきき)・食法(じきほう)・食水(じきすい)・悕望(きぼう)・食唾(じきたん)・食鬘(じきまん)・食血(じきけつ)・食肉(じきにく)・食香咽(じきこうえん)・疾行(しつぎょう)・伺便(しべん)・地下・神通(じんづう)・熾燃(しねん)・伺嬰児便(しえいじべん)・欲色(よくじき)・海渚(かいしょ)・閻羅王使、執杖(えんらおうし、しゅうじょう)・食小児(じきしょうに)・食人精気(じきにんせいき)・婆羅門羅刹・君荼火炉焼(くんだかろしょう)・不浄巷陌(ふじょうこうはく)・食風(じきふう)・食火炭(じきかたん)・食毒(じきどく)・曠野(こうや)・塚間住食熱灰土(ほうかんじゅうじきねつかいど)・樹中住(じゅちゅうじゅう)・四交道(しこうどう)・殺身(さっしん)と、詳細に、生前人々が犯した罪に応じた「餓鬼」のいる場所が定義づけられている。