中村うさぎとマツコ・デラックスに質問した。「読書って本当に必要ですか?」 (7/8ページ)

新刊JP

――では、マツコさんはいかがでしょうか?

マツコ:私は、中学生のときにビジネスノンフィクションばかり読んでいたのよ。西武グループの堤家の骨肉の争いとか、あとは渋沢栄一の評伝とか。でも、今思うと何でそんなものばかり読んでいたのか分からないんだけどね。

ノンフィクションが好きなの、私。だから今でもドキュメンタリーを見るのが好きだし、そこにビジネスノンフィクションで一族の争いとかを読むと、昼ドラ要素が入り込んでくるじゃない? だから娯楽として読んでいたのよ。

西武グループについては、堤義明が結局2005年に(証券取引法違反で)逮捕されたわけだけど、中学生のときに始まったドラマの結末がまさかあんな結末になるとは思ってもいなかったから、すごくドキドキしたわよね。

弟の義明の完全勝利と、小説家、詩人としてファンタジーの中で生きていた兄の清二の敗北は、ファンタジー派の人間にとってはつらい現実だったのよ。あ、清二は負けたんだ、って。でも、最後に義明が逮捕されちゃったじゃない。こんな大どんでん返しが待っているなんて思っていなかった。ドキュメンタリーって(物語の)先があるんだよね。現実が続いていくじゃん? そこにリアリティがあるんだよ。

うさぎ:そうだね。

マツコ:だから、当時は意味も分からずに読んでいたけれど、私はこれが好きなんだと思った。現存する人のノンフィクションはオススメよ。でも、堤家のような面白い一家はなかなか出てこないわよね。

――確かにあのような一族は数えられるほどしかいませんね。

マツコ:そうよね。ドラマ化してほしいもん。本当のことは誰も知らないけれどね。

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